ドナルド・トランプを創り上げた“3か条”とは?悪名高き弁護士から学ぶ成功へのメソッド
昨年11月の米大統領選挙で民主党のカマラ・ハリスに勝利し、今月20日、自身2度目となる第47代アメリカ合衆国大統領に就任するドナルド・トランプ。過激な言動やスキャンダルにあふれ、不倫口止め料の不正処理などで有罪になりながらも刑罰は与えられず、米国トップの地位に返り咲き。就任が決まった途端、ロシアによるウクライナ侵攻の早期終結を約束する意向も示し、以前と変わらぬ強引なマンパワーと毒舌でトランプ節を炸裂している。 2025年の台風の目になるのは間違いない史上類を見ない米大統領だが、そんな“怪物”も最初から“怪物”だったわけではなかった。では、トランプはいかにして“現在のトランプ”になったのか?
その秘密に迫ったのが映画『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』(公開中)。成功を夢見る20代のトランプがトップに成り上がるまでの道のりを「キャプテン・アメリカ」シリーズのセバスチャン・スタンが演じ、『ボーダー 二つの世界』(18)がカンヌ国際映画祭「ある視点部門」のグランプリを受賞したアリ・アッバシが監督を務める。トランプへ幾度もインタビューを行った政治ジャーナリスト、ガブリエル・シャーマンが緻密なリサーチのもと脚本を書き上げた衝撃のリアルストーリーだ。
ドナルド・トランプを形成した勝つための3つのルール
純粋な青年だった若きトランプに大きな影響を与え、その驚愕の変貌のカギを握るのは、勝つためには手段を選ばない悪名高き弁護士ロイ・コーン(ジェレミー・ストロング)。不動産業界で破産寸前にまで追い込まれていた当時のトランプが、政財界の実力者が集まる高級クラブでコーンと出会い、彼から教えられた「勝つための3つのルール」を実践しながら数々の大事業をおもしろいように成功させていく。そこで本稿では、コーンが唱えたその3か条を、それを受けたトランプの行動と共にわかりやすく解説していきたい。