ナイナイ岡村、第2の故郷「沖縄」で“お笑い封印”|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ナイナイ岡村、第2の故郷「沖縄」で“お笑い封印”

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ナイナイ岡村、第2の故郷「沖縄」で“お笑い封印”

お笑いコンビ、ナインティナインの岡村隆史が主演を務めた映画『てぃだかんかん 海とサンゴと小さな奇跡』(4月24日公開)は、沖縄の海に美しいサンゴ礁を取り戻すため奮闘する男の姿を描いた感動作だ。ナイナイ岡村と本作のモデルで原作者でもある金城浩二氏に話を聞いた。

「美しかったサンゴの海を子供たちにまた見せたい」。本作は、岡村扮する主人公・金城が、死んでいくサンゴの状況を憂い、サンゴの移植・産卵に取り組んでいくという話だ。だが、サンゴ礁復活の道のりは遠く険しい。漁協の縄張り、行政制度の問題、技術の乏しさ、海の埋め立て計画、資金不足など、数々の障壁を乗り越えねばならない。家族を守り友人たちに支えられながら、くじけず信念を貫く姿は涙を誘う。

金城氏は、「本気で海のことを考えている人があまりにも少なかった。いきなりサンゴの話をしてもみんな気持ち悪がるし、自分の海に対する感覚とのギャップを埋めるのがこんなにも大変だとは思わなかった」と苦笑する。

自身に扮した岡村については、「岡村さんが演じることになってほっとした」と言う。「あんまりかっこいい人がやったらやばいでしょう。岡村さんだったら僕が普段感じていることをきちんとやってくれると思った。天才的だった」と手放しで大絶賛。

一方、岡村は金城氏になりきるため、彼をよく観察し、コミュニケーションをとるなどの役作りを積極的に行った。沖縄の方言もCDを聞くなどしてマスターしたという。「過去何本か映画に出演したときは、(過剰演技の)やりすぎ注意報とかがあるので、そこを抑えるのに注意しました」と真剣な表情。

プライベートでもよく沖縄へ遊びに行く岡村は、「沖縄は第2の故郷」と語るほどの沖縄好き。オファーを受けた理由は、「実話ということで、良いお話だったから」と言いつつも、「ちょっと、沖縄に行って潜れる(スキューバダイビングできる)かなというところも正直ありました」と照れ笑い。「でも、行ってみたらけっこう大変でした。(海のシーンは)浮いてきてしまうので重いウエイトを付けて海にズドンと潜ったりしなくちゃいけなかった。耳ぬきが大変でした」と撮影の苦労話も明かした。

お笑いタレントとしての“岡村”を封印した意欲作。主人公・金城のきらきらとした瞳とサンゴ礁きらめく沖縄の青い海が印象に残る一作だ。【取材・文/池田ケースケ】

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