「パワーの源はペネロペ・クルス」アルモドバル監督マジック再び
『オール・アバウト・マイ・マザー』(98)、『トーク・トゥ・ハー』(02)、『ボルベール 帰郷』(06)の“女性讃歌”3部作で世界中の女性の心をわしづかみにしたペドロ・アルモドバル監督が、女優と映画監督との“究極の愛”を描いた最新作『抱擁のかけら』(2月6日公開)について語ってくれた。
女優志願の美女レナ(ペネロペ・クルス)と映画監督マテオ(ルイス・オマール)との狂おしい愛を描いた本作。『ボルベール 帰郷』で6人の出演女優全員にカンヌ国際映画祭最優秀女優賞をもたらすなど、女優を撮ることにかけては天下一品のアルモドバル監督だけあって、今回もペネロペ・クルスが圧倒的な魅力を放っている。特に印象的なのは、彼女がいろいろなカツラを着けてオードリー・ヘプバーンやマリリン・モンローに変身する場面だ。
「あのシーンでは、映画の準備期間中にペネロペと一緒にやったことをそのまま再現したんだ」と監督。「ペネロペは僕のやり方をよく理解している。僕を盲目的に信頼し、僕の手に自分を委ねてくれる。監督にパワーを与えてくれる女優だよ」と賞賛を惜しまない。
女優の他にも見どころは多い。現在と過去を行き来する2つの時間軸、2組の父と息子のドラマに劇中劇、色鮮やかな衣装、美しい映像など、見るべきところが多過ぎるほど! 「2度見ると、さらに楽しめる。親しみが湧いてくるんだ」という監督の言葉通り、リピーターが続出するかも。【Movie Walker】
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