阿部寛、映画『ショウタイムセブン』公開記念舞台挨拶で錦戸亮との対峙シーンを振り返り笑顔「後光が差していた!」
映画『ショウタイムセブン』(公開中)の公開記念舞台挨拶が2月8日、丸の内ピカデリーにて開催され、主演の阿部寛、共演の竜星涼、生見愛瑠、錦戸亮、渡辺一貴監督が登壇し、本作を鑑賞した観客の前で撮影裏話などを披露した。
夜7時、爆破犯からの1本の電話で始まる犯人との独占緊急生中継。爆弾が仕掛けられたテレビ局、交渉役に指名されたのは元人気キャスターの折本(阿部)。なぜ彼が指名されたのか?犯人の本当の目的と正体とは?すべてが明らかになる時、折本が選ぶ予測不能の結末とは…。
驚愕のラスト6分、リアルタイム進行で描かれるサスペンス・エンタテインメント、主演の阿部寛がキャリア初のキャスター役に挑むなど、話題満載の本作。映画公開初日まで明かされなかった犯人役の考察合戦もSNSなどで盛り上がりを見せていた。
舞台挨拶前日についに解禁となった犯人役の錦戸は「映画に出ているのに、出ているって言えなかくて…」とこの日までの心境を吐露。犯人と対峙する折本を演じた阿部も「やっと一緒に(イベントに)出れます!」とニッコリ。撮影中も距離を縮めてはいけないと言われていたため、話をしたいのに話ができなかったそうで、「僕が話しかけに行こうとすると、『今日なに食べたんですか?』とか竜星が茶々を入れてくる(笑)」とニヤリとした阿部に竜星が「僕は茶々扱い(笑)」と吹き出す場面も。常に緊張感の漂う作品だが、撮影現場は和やかな空気に包まれていたようだ。
劇中の生放送番組「ショウタイム7」のスタジオとは別の小さなスタジオで撮影に参加していたという錦戸。声だけの出演のため、左耳には阿部演じる折本との会話を聞くイヤホンを、右耳にはスタッフからの指示が入るイヤホンをつけていたそう。現場の指示と阿部との会話を同時に聞きながら芝居をする錦戸の姿に渡辺監督は「本当にすごかった!」と絶賛。スタッフの声が入るイヤホンからは”現場の生の声”が入ってきていたようで、錦戸は両耳で違う緊張感が流れていたと明かし、会場の笑いを誘っていた。
「汚い格好で(現場に)行って、すっぴんのまま(声だけの芝居で)撮影をする。その繰り返しでした」と振り返った錦戸。ようやく折本演じる阿部の前に姿を現すシーンでは「やっときた!」とテンションが上がったそう。「でも、その時もすっぴん(笑)。『ここでもメイクせーへんのや』って思って(笑)」とし、特別な環境での撮影でずっと焦らされている感覚があったとも話していた。同じシーンについて阿部も「ようやく出番がきたなって思った」と笑みを浮かべる。「ついに会えたという喜びが尋常じゃなかった」と満面の笑みで振り返った阿部は「(錦戸がスタジオに)入ってきた時も、後光が差しているように見えて。本当に会えた!という気持ちが折本の気持ちとリンクして。貴重な空気感を味わえました」と充実感を滲ませ「(別スタジオでなるべく会わないように)待っていただいたことが効果があったなと感じました」とうれしそうに語った。
錦戸のキャスティングについて渡辺監督が「9割がた声だけの出演。阿部さんと声だけでやりあえること、最後に登場した時に『待ってました!』という驚き(となること)を踏まえてのお声がけです」と明かすと、隣で聞いていた錦戸は笑みを浮かべながら感謝のお辞儀。錦戸のこの姿に会場から「かわいい」「照れてる(笑)」という声も漏れ聞こえていた。
最後の挨拶で渡辺監督は「最後まで観て改めて感じることがいっぱいあると思います。僕も昨日の初日に久しぶりに(本作を)映画館で観て、撮っていた時と違う気持ちが出てきました」とし、「噛めば噛むほど味の出る映画です。2度、3度と足を運んでください」とアピール。「劇場で観たい映画だと思った」と話した阿部は一緒の空間にいるような感覚を味わう映画とも補足し、「ぜひ、映画館に足を運んでください!」と呼びかけ、イベントを締めくくった。
取材・文/タナカシノブ