「上を向いて歩こう」の誕生秘話を岡田准一の主演で映画化！『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』2026年公開

名曲「上を向いて歩こう」の誕生秘話を、岡田准一の主演で映画化する『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』が、2026年に劇場公開されることが決定した。

いまから60年前の1963年、全米ビルボードチャートで日本人が歌う曲が3週連続1位の快挙を樹立した。その曲の名は「SUKIYAKI」。いまだ世界中で愛され続ける「上を向いて歩こう」だ。高度経済成長期、人々がもがき苦しみ、心に不安が蠢いていた時代に、3人のバイタリティにあふれた日本人が、世界を魅了することになる珠玉の名曲「上を向いて歩こう」を生みだした。“六八九トリオ”と呼ばれた作曲家の中村八大、作詞家の永六輔、歌手の坂本九。彼らが走り抜けた青春と友情、そして挑戦。逆境のなか、時代を切り開いた男たちが魂を紡いで作り上げたこの「SUKIYAKI」の誕生秘話を、事実に基づいたフィクションで、令和の時代にエンタテインメント大作として映画化する。

物語の主人公は作曲家の中村八大。彼は若い頃から天才と呼ばれたジャズピアニストであり、数々の名曲を生み出す作曲家だった。「明日があるさ」、「こんにちは赤ちゃん」、「遠くへ行きたい」、「世界の国からこんにちは」にはじまり、「笑点」のテーマソングまでも手掛けている。

そんな稀代のヒットメーカーの波乱万丈の人生を演じるのは、日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞と最優秀助演男優賞をW受賞するなど日本映画界にその名を刻む唯一無二の俳優、岡田准一。名曲「上を向いて歩こう」を生み出した栄光の軌跡と挫折、その過程にあった歓喜と苦悩。中村が生き抜いた壮絶な人生に全身全霊で挑む。

演じるにあたって岡田は、「素晴らしい天才ジャズピアニストで、戦争から高度成長期の時代に深く織り込まれた体験や、ジャズを追い求めた八大さんが、日本人の心に染み渡る音をいかにして生み出していったのかを大切に演じていきたいと思います」と語っている。また、アクションなどストイックな役作りに定評のある彼が次に挑むのはピアノ。「母がピアノの先生なので、ピアノを弾く役は親が喜んでくれると思い、とてもうれしいのですが、小学生の頃やたまにライブで弾く程度だったので、今回ピアノを弾くということもチャレンジになります」と天才ジャズピアニストを演じるために猛特訓中とのこと。

監督は、『ヘヴンズ ストーリー』(10)でベルリン国際映画祭の国際批評家連盟賞を受賞するなど国内外から高い評価を得ている瀬々敬久。近年では『糸』(20)や『ラーゲリより愛をこめて』(21)など多くの感動作を手掛けてきた。本作でも瀬々監督ならではの大胆かつ繊細な演出が物語に命を吹き込み、「戦後の疲弊や貧困から脱却しようとした日本の時代を象徴するような歌、それを作った人々の人生模様を映画にする。その多大なミッションの重責にいまから身震いしています」と意気込みを見せる。

脚本は『あゝ荒野 前篇／後篇』(17)や『正欲』(23)など人間の内面を抉るような意欲作を手掛ける港岳彦。その脚本には、細部に魂が宿り緻密で繊細な仕掛けが施されている。本作でも登場人物たちを深く掘り下げ、細部のディテールにも拘りつつ、エンタテインメントとしての愉しさを追及した挑戦作となっている。

さらに、この物語を彩る最も重要な音楽を『モテキ』(11)や『竜とそばかすの姫』(21)を担当した岩崎太整と『すばらしき世界』(21)のジャズピアニスト、林正樹が手掛けることに。いままでの知見を最大限に活かし、演奏シーンや歌唱シーンなど劇中の音楽全体をコーディネート。その手腕に期待が募る。

「当時の息吹を掴み取ってくれた瀬々監督率いる頼もしいスタッフのもとに、八大さんのクリエイティビティに共鳴してくれた岡田准一さんを筆頭に、素晴らしいキャストが集結しています。2026年、極上のメンバーで、極上の音楽と共に、極上の映画を世界中にお届けします」とプロデューサーの高明希も自信を深めている。

世界的大ヒットソングによって栄光を手にした六八九の3人の男たちの光と影を描き出し、不器用に懸命に挫けず歩き続けた熱き人間の泥臭い瞬間の一つひとつを丁寧にエネルギッシュに紡ぐ『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』。その完成に期待したい。