『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』が北米No. 1発進!MCU全35作中24位のオープニング成績は成功なのか?

『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』が北米No. 1発進!MCU全35作中24位のオープニング成績は成功なのか?

2025年最初のビッグタイトルとなる、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(日本公開中)が封切られた先週末(2月14日から2月16日)の北米興収ランキング。当然のように同作が首位に輝き、これでMCU作品は『アイアンマン』(08)から1本の例外もなく35作連続で初登場No. 1を獲得したことになる。

盾を継いだ新たなキャプテン・アメリカの戦いが描かれる『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』
盾を継いだ新たなキャプテン・アメリカの戦いが描かれる『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』[c]Everett Collection/AFLO

もちろん気になるのはそのオープニング成績。昨年公開された唯一のMCU作品だった『デッドプール&ウルヴァリン』(24)は2億ドルを超える爆発的なオープニング興収を叩きだし、近年言われつづけてきた“ヒーロー映画疲れ”を見事に払拭することに成功したわけだが、今回の『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の初日から3日間のオープニング興収は8884万ドル。

この数字は、北米でこれまで公開された全ての映画のオープニング興収ランキングで102位。2月の公開作としては歴代4位(上位3作もすべて今回と同じ、プレジデント・デーの連休と重なる週末に公開されたマーベル作品だ)。間違いなく立派な成績ではあるのだが、MCUの全35作品のなかでは24位とやや低いほう。一昨年の同時期に公開された『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(23)が1億ドルの大台に乗っていたことを考えると、もうひと伸びあってもよかったように思えなくもない。

祝日を含めた4日間で興収1億ドルに到達!初動に偏らずにどこまで数字を伸ばせるのか…
祝日を含めた4日間で興収1億ドルに到達!初動に偏らずにどこまで数字を伸ばせるのか…[c]Everett Collection/AFLO

とはいえ祝日を含めた4日間の累計興収では、ギリギリではあるが1億ドルに到達。木曜日のプレビュー上映と金曜日の初日の成績から概算された4日間の推定興収を、わずかではあるが上回ることにも成功しており勢いもありそう。作品にもよりけりだが、初動に偏る傾向がかなり強いMCU作品。最終興収の4割以上が初動で稼いだ数字となることも少なくないだけに、いかに初動に偏ることなく興行を続けていけるかが今後の課題となりそうだ。

一方、2位に初登場を果たしたのは「パディントン」シリーズの第3弾となる『パディントン 消えた黄金郷の秘密』(5月9日日本公開)。初日から3日間で1276万ドルというオープニング興収は、前々作の1896万ドルを下回っているが、前作の1100万ドルは上回っている。もっとも、同作の場合は本国イギリスでの興収の方が重要であろう。1作目のオープニング興収が802万ドル、2作目が1089万ドルだったが、今回は1246万ドル。7年ぶりというブランクがありながらも、改めてその人気の高さを証明している。

【写真を見る】ロッテン・トマト100%新記録を樹立した「パディントン」の7年ぶりの新作が登場!今作の評価は…?
【写真を見る】ロッテン・トマト100%新記録を樹立した「パディントン」の7年ぶりの新作が登場!今作の評価は…?[c] 2024 STUDIOCANAL FILMS LTD. – KINOSHITA GROUP CO., LTD. All Rights Reserved.

そしてやはり注目は、批評集積サイト「ロッテン・トマト」でのスコア(批評家からの好意的評価の割合)だ。前作は同サイトの「スコア100%を維持したレビュー数」で245という新記録を樹立したレコードホルダーで、現在でも251のレビューが投稿されているが否定的なレビューはわずか2件、99%の高スコアを維持している。対して今作は151レビューの段階で、すでに否定的レビューもいくつか見受けられスコアは93%。さすがに前作超えは難しかったようだが、それでも充分な高評価であることには違いない。


文/久保田 和馬

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