【第97回アカデミー賞】デミ・ムーア、エマ・ストーン、エル・ファニング…豪華スターのレッドカーペットドレスを一気見！

ショーン・ベイカー監督による『ANORA アノーラ』(公開中)が作品賞を含む5部門に輝き、幕を閉じた第97回アカデミー賞授賞式。現地時間3月2日(日本時間3月3日)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われた式典では、華やかな装いに身を包んだ豪華俳優陣が笑顔でレッドカーペットに登場した。カラフルなドレスや、リボンをアクセントにしたドレスも目を引いた今年のファッションをプレイバック！

ニューヨークを舞台に、身分違いの恋という古典的な題材を21世紀風にリアルに映しだした『ANORA アノーラ』。本作で自らの幸せを勝ち取ろうと全力で奮闘するロシア系アメリカ人の若きストリップダンサー、アノーラを演じたマイキー・マディソンが、見事に主演女優賞を獲得した。

マディソンはこの日、ディオールのドレスに、ティファニーのアクセサリーをプラスしてお目見え。光沢のあるピンクに胸元のブラックをアクセントカラーとしたドレスで、フロントで結ばれたリボンがキュートかつ、背中のトレーンには優美な雰囲気があるなど、あらゆる魅力の詰まった1着だった。

『エミリア・ペレス』(3月28日公開)で助演女優賞に輝いたのが、ゾーイ・サルダナだ。本作は、女性となったメキシコの麻薬王と、彼女との出会いで運命を切り開いていく女性たちの姿を描くミュージカル・エンタテインメント。サルダナは、かつての麻薬カルテルのリーダー、ミニタスことエミリア(カルラ・ソフィア・ガスコン)のビジネスパートナーとなった弁護士のリタ・モラ・カストロを演じた。

レッドカーペットでは、サンローランのワインレッドのドレス姿で笑顔を見せたサルダナ。ビーズを飾った胸元やシースルーのグローブ、カルティエのアクセサリーもエレガント。初のオスカーを手にしたステージでは「ドミニカ共和国国籍で初めてアカデミー賞で受賞しましたが、これが最後ではないと信じています」と力強く語り、会場を感動の渦に巻き込んでいた。

ボブ・ディランのドラマチックな青春時代を辿り、主要8部門ノミネートされていた映画『名もなき者／A COMPLETE UNKNOWN』(公開中)に出演する面々も、それぞれの魅力が引き立ち、春風を吹かせるようなドレスでレッドカーペットに登場した。

約5年の月日をかけた役作りでディランを熱演して、主演男優賞にノミネートされていたティモシー・シャラメは、ジバンシィのスーツ姿。クロップド丈のジャケット、シャツ、パンツもすべてイエローで揃え、カルティエのアクセサリーを光らせていた。

フォークの女神と呼ばれるジョーン・バエズ役で助演女優賞にノミネートされていたモニカ・バルバロは、ディオールのドレス姿で会場の視線を釘付けにした。トップは、ビーズ素材でデコルテを大胆に披露。淡いピンクのプリンセスラインのスカートも実に美しかった。

ディランの恋人だったスージー・ロトロにインスパイアされたシルヴィ役を演じたのが、エル・ファニングだ。胸元がすっきりと開いた上品な純白ドレスは、ジバンシィのもの。ウエストにブラックのリボンをプラスしたデザインで、ファニングは総レースのドレスをひらりと翻しながらレッドカーペットを歩いて観客を魅了していた。

またマディソンやファニングだけでなく、『ブルータリスト』(公開中)に出演するフェリシティ・ジョーンズも、ウエストにリボンの付いたメタリックシルバーのドレスをセレクト。アルマーニ プリヴェによるドレスは、ウエストカットのデザインも洗練された雰囲気を醸しだしていた。

声優を務めたアニメ映画『野生の島のロズ』(公開中)が長編アニメーション賞にノミネートされたルピタ・ニョンゴは、シャネルのホワイトドレスで、こちらもウエストのリボンがキュート。ストラップや胸元に散りばめられたパール、繊細なプリーツスカートも爽やかな印象を残すドレスだった。

そして『サブスタンス』(5月16日公開)で美と若さに取りつかれた主人公を怪演して、自身初となるアカデミー賞主演女優賞にノミネートされていたデミ・ムーアは、アルマーニ プリヴェのマーメイドラインのドレス姿でレッドカーペットに参加した。キラキラと輝くシルバーのドレスと、黒のロングヘアが見事に調和。圧巻のオーラを放った。

主演女優賞のプレゼンターを務めたエマ・ストーンは、すっきりとまとめたショートヘアにルイ・ヴィトンのタイトなドレス姿。『エミリア・ペレス』に出演するセレーナ・ゴメスは、全身に宝石が施されたようなラルフ・ローレンのタイトなドレスにブルガリのアクセサリーを合わせるなど、それぞれが鮮やかな個性を発揮していた。

文／成田おり枝