『花とアリス』同窓会!蒼井優、“初体験”で「涙が出た」と告白

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『花とアリス』同窓会!蒼井優、“初体験”で「涙が出た」と告白

10月30日、第30回東京国際映画祭のJapan Now 部門女優特集「Japan Now 銀幕のミューズたち」で蒼井優の特集上映がTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、『花とアリス』(04)のトークセッションに蒼井をはじめ、鈴木杏、岩井俊二監督が登壇した。

本作は、ありのままの14歳の少女、花とアリスの恋と冒険と友情を描く青春映画。本作に出演したのは蒼井が19歳、鈴木が17歳のときのこと。岩井監督は「弾けまくっていた。2人でキャーキャーと楽しそうにやっていて。箸が転がってもケラケラという感じのエネルギッシュな現場だった」と撮影当時の2人を述懐。「懐かしいですね」としみじみと語った。

蒼井は「桜で雪合戦するシーンは、休憩中に私と杏ちゃんが遊んでいたら、岩井さんが『カメラを回せ』と言って採用になった。とにかく杏と一緒に遊びたくて仕方なかった」と鈴木への思いを吐露すると、鈴木も「ずっと遊んでました」と仲睦まじい現場を振り返った。

撮影から13年が経ったが、今なお色褪せない魅力を放つ本作。蒼井は「カメラマンさんの篠田昇さんの眼差しって、やっぱりステキだなと思います。篠田さんに見つめられて、野ザルのような少女時代を過ごせた。篠田さんが、私を伸び伸びと現場でいさせてくださった方だったことが大人になるとわかる」と亡くなった撮影監督・篠田昇の温かさに感謝しきり。

鈴木は「私はもともと岩井さんの映画が大好きだったので、今思っても不思議な感覚に陥るんです。岩井さんと一緒に映画を作れたんだなって。すごく貴重な時期だったし、色々と出させていただいた中でも貴重な作品」と語るなど、2人にとって特別な作品であり続けているようだ。

また蒼井は「宮本先輩(郭智博)の幻覚で、私が白塗りで出てくるシーンがあった。私は生まれて初めての白塗りで。白塗りをして監督やスタッフさんに見られた瞬間に、恥ずかしくて涙がものすごく出てきた」と涙した瞬間を告白。「今ではだいぶ図太くなって。あの頃は初々しい感性があったなと懐かしく思い出すことがあります」と女優として歩む上での変化を楽しそうに語っていた。

最後には「みんなとタイムカプセルを掘り起こしたような感じがして、幸せな気持ちです。また10年後お会いできたらうれしいです」と笑顔を見せた蒼井。満員の会場から大きな拍手を浴びていた。【取材・文/成田おり枝】

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