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“映画の神様”が味方した『ミッドナイト・バス』お披露目に、原田泰造が喜びの笑顔

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“映画の神様”が味方した『ミッドナイト・バス』お披露目に、原田泰造が喜びの笑顔

東京・六本木のTOHOシネマズ六本木を中心に開催中の第30回東京国際映画祭で11月2日、特別招待作品『ミッドナイト・バス』のワールドプレミア上映が行われた。舞台挨拶には主演の原田泰造、山本未来、小西真奈美、七瀬公、竹下昌男監督のほか、劇中音楽を担当した作曲家でヴァイオリニストの川井郁子が登壇。

本作は『四十九日のレシピ』(13)で知られる作家・伊吹有喜が第27回山本周五郎賞を受賞し、直木賞候補にも挙がった同名小説を原作にしたヒューマンドラマ。新潟と東京を結ぶ長距離深夜バスの運転手として働いているバツイチ中年男の高宮は、恋人との再婚を考えていた。そんなある日、彼の運転するバスに16年前に別れた元妻が乗車してくるのである。

新潟を中心にロケーションが行われ、美しい景色が印象的に映し出されている本作。「新潟はとても寒かったんですけど、人が温かかった」と撮影を振り返った原田は、現地で食べた美味しい食事を思い出しながら「回転寿司がやたらと美味しくて」と笑顔を見せた。また、山本も七瀬らを連れて「撮影の合間を見て新潟のホットスポットに並んだ」など撮影地・新潟を満喫したエピソードを披露。

そんな中で小西は、雄大な自然の中で撮影したことの苦労を明かした。「天候がすごく変わって。雪が突然降ったり、止んでしまったり」と振り返ると、隣の原田から小西の“晴れ女っぷり”がバラされる一幕も。雪が必要なシーンでも、小西が現場にいるとすぐに晴れてしまったらしく「雪が降ってくると監督が『小西さん隠して』と言って、車に軟禁されていた」と明かす。それには竹下も慌てて「軟禁はしてないです」と笑顔で否定した。

じつに14年ぶりの監督作となる竹下は「天候に左右されてもスケジュールが押すこともなく無事に撮りあげることができた。今まで“映画の神様”を感じたことはなかったのですが、今回ばかりはいると思いましたね」と満足げに語る。

そんな竹下の前作『ジャンプ』(03)で失踪した恋人を探し続ける青年を演じ、映画初主演を務めた原田。お笑いトリオ・ネプチューンの一員として90年代から活躍をつづけるかたわら、近年では『神様のカルテ』(11)や『アウトレイジ 最終章』(17)など、俳優として活躍の場を広げている。「竹下監督が映画を撮るならば出演しなければと思った」と明かしているように “俳優”としての一面を見つけ出してくれた恩師の作品が、こうした華やかな舞台でお披露目されることに、終始嬉しそうな表情を浮かべていた。『ミッドナイト・バス』は、18年1月20日(土)より新潟先行公開、1月27日(土)より有楽町スバル座ほか全国ロードショーされる。【取材・文/久保田和馬】

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