犬童一心監督がYUKIの最新PVを撮影!映画と音楽の密なる関係とは

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犬童一心監督がYUKIの最新PVを撮影!映画と音楽の密なる関係とは

『ジョゼと虎と魚たち』(03)や『メゾン・ド・ヒミコ』(05)、『ゼロの焦点』(09)など個性的な作品を数多く手掛ける犬童一心監督。そんな犬童監督が、YUKIの最新シングル「うれしくって抱きあうよ」のPVを撮影し、話題を集めている。

『ニューヨーク、アイラブユー』(2月27日公開)の岩井俊二監督も、同じタイミングでAKB48の最新シングル「桜の栞」のPVを手掛けるなど、このところ映画監督と音楽業界のコラボ作を目にする機会が多いが、著名監督が撮影したPV作品は、案外たくさん存在するのだ。

何人か例を挙げるなら、『20世紀少年』シリーズ(08〜09)の堤幸彦監督がレミオロメンの「Starting Over」、『BALLAD 名もなき恋のうた』(09)の山崎貴監督がBUMP OF CHICKENの「涙のふるさと」、『蘇りの血』(09)の豊田利晃監督がASIAN KUNG-FU GENERATIONの「君という花」のPVをそれぞれ手掛けている。

いまやテレビドラマにCM、WEB配信のドラマといった具合に、映像コンテンツは多岐にわたっており、それに併せて大勢のクリエイター陣が日夜活躍している。そんな中、第一線で活動する映画監督にPV撮影の依頼が殺到するのは「楽曲に沿ったストーリー性のある物語を描けるのは、やはり映画畑で育った監督たちしかいない」という信頼感があるからだろう。

ちなみにYUKIは、今回のPV撮影を振り返って「日本の風景をリアルに、それでいて美しく撮ってくださるのは犬童監督しかいないと思い、撮影をお願いしました。現場はセリフがいっぱいで大変でしたが、監督が上手におだててくださるので、最後まで楽しくできました」とコメント。

また犬童監督も「初めて聴いたときは、愛する人と一緒になる高揚感や、何かが未来へと向かっていく予感、止めようがない喜びに満ちた良い曲だなあと思いました。でも何度も聴くうちに、心を閉ざした老人の姿が浮かんできて。そんな老人の前に彼女を立たせて、閉ざされた心を押し広げるほどのパフォーマンスを見せる姿を記録したいという思いから、こういった形のPVになりました」と、撮影に至るまでの経緯を語ってくれた。

曲の添え物としてでなく、一遍の物語たりうる素敵な内容に仕上がっている「うれしくって抱きあうよ」のPV。映像の中に込められた、YUKIと犬童監督それぞれの思いもくみ取りながら、映画を観る気持ちで楽しんでみてはいかがだろう。【トライワークス】

■うれしくって抱きあうよ
価格:1020円(税込)
販売元:EPICレコードジャパン
※アルバムは3月10日(水)発売
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