AKIRAが岩城滉一と語る「HiGH&LOW」プロジェクト3年間の営み
映像、音楽、コミック、SNSなどメディアミックスの総合エンタテインメント・プロジェクト「HiGH&LOW」シリーズが、映画『HiGH&LOW THE MOVIE 3/FINAL MISSION』(公開中)として最終章を迎え、初登場1位スタート。シリーズと共に3年間駆け抜けてきたAKIRAと共演の岩城滉一を直撃!
暗黒組織・九龍グループとの闘いで壊滅的な被害を受け、窮地に追い込まれたSWORD地区。ここでSWORDのメンバー、琥珀&九十九、雨宮兄弟が集結し、九龍グループとの最期の闘いを繰り広げる。AKIRAは伝説のチーム・ムゲンの元総長・琥珀役を、岩城は九龍グループ・黒崎会・会長の黒崎君龍役を演じた。
『HiGH&LOW THE RED RAIN』(16)からシリーズに参加した岩城。「男を磨いている会社(LDH)の若者たちだから、まず挨拶からしっかりしている。みんなすごく気持ちのいいやつらばかりなので、とにかく現場が楽しいんです。普段は賑やかでほのぼのしているけど、いざ『本番!』となった時の緊張感が素晴らしくて。すごくやりやすい現場でした」。
キャッチコピーは「全員主役」。見せ場のシーンで、それぞれのキャラクターの個性が余すことなく打ち出されている点には、AKIRA自身も手応えを感じている。
「これだけの人数がいる中、キャラクターの1人1人が立つというのは、やっぱり監督の演出のおかげもありますし、普段の仲間たちの上下関係やしつけなどが自分たちの大きな財産になっていて、それらが芝居にも息づいているんだと改めて感じました」。
全編にわたってダイナミックかつキレのあるアクションが満載の本作。AKIRAが今回対峙するのは、小林直己演じる九鬼源治だ。日本刀を手にして琥珀たちと死闘を繰り広げる源治は、まるでターミネーターのように無敵!
AKIRAは「直己はシリーズの途中からの参加でしたが、ものすごい気合を入れて参戦してくれたので、面白いアクションが生まれました。そういう意味では、1や2を超えるものができたんじゃないかなと」と言うと、岩城も「息をするのも忘れるようなアクションだった。まさにターミネーター!」と賛辞を送る。
岩城は「やる側より受ける側の方が難しいんです」とアクションのセオリーを説く。「受ける側が下手だとえらいことになっちゃう。アクションは闘いじゃなくてダンスと同じで、型を作っていくんです。だから、やられる側がしっかりしていないとアクションは成り立たない。みなさん、やる側もやられる側も本当に緊張感をもってやっていた。リハーサルも大変だったと聞いていますが、ちょっとやそっとでできる現場じゃないです」。
AKIRAも「岩城さんのおっしゃるとおり、アクションチームの方とやる時は受け身が素晴らしいので、こっちがある程度未熟でもあわせてくれたり、かわしてくれたり、力を抜いてくれたり、迫力やパワーが更に増すようなアクションを見せてくれたりします。でも、メンバー同士になると、やっぱり未熟なので、間合いや見せ方というより、力任せにいっちゃうので生傷は絶えません。とはいえ、お互いに良いものを作りたいという思いがあるし、信頼もしているので大丈夫です」。
AKIRAはこれまでシリーズと共に歩んできた道のりについて「これだけの規模のプロジェクトを同時進行できたことは奇跡に近いと思います」と感慨深い表情を見せる。
「1つ1つの点を結んでいってFINAL MISSIONまで来たので、最終的なボスにたどり着いた時、まさか岩城滉一さんや津川雅彦さんという豪華なキャストが待ち受けていてくださるなんて、最初のスタート時には考えられなかったです。琥珀役も長くやってきたので、多くの成長をいろいろと感じてもらえたらと」。
また、岩城も「みなさん3年間を無駄に使わず、1つ1つをきちんとやってきたからこそ、FINAL MISSIONにつながったんだろうなと。とにかく多くの人に観てほしい!」と力強く締めくくった。
取材・文/山崎伸子