【ネタバレ注意】『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』名セリフはレイア姫のアイデアだった!
公開から1週間、既に世界で興行収入が5億7000万ドルを超えている『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。同作は2016年12月に急逝したレイア役、キャリー・フィッシャーの遺作でもある。
『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(77)で世界的に有名になったキャリー・フィッシャーだが、舞台裏では脚本の手直しを行う“スクリプト・ドクター”としても才能を認められていた。ジョージ・ルーカスはもちろん、スティーヴン・スピルバーグら大物監督らも信頼をよせていたという。
スクリプト・ドクターは台本の台詞をよりスムーズに、興味深いものに修正する重要な仕事だ。映画にクレジットがのせられることは少ないが、キャリーが関わった作品は知られているものだけでも『フック』(91)『天使にラブ・ソングを…』(92)『リーサル・ウェポン3』(92)『ウェディング・シンガー』(98)など、印象深い会話シーンを含む作品が多数ある。
裏方としての仕事は2000年代初頭に休止していたそうだが『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』では、監督のライアン・ジョンソンに様々な台本のアドバイスをしていた事が米Daily Beastの記事で明らかになった。
ライアン・ジョンソンは「僕がキャリーの自宅に行き、彼女のベッドの上で2人して何時間も台詞の案を練ったよ。彼女と一緒に、まるで詩人のアドリブ・セッションのように色々アイデアを出しあい、僕が台本にメモを取った。6時間後には、その内容を凝縮した素晴らしい台詞ができあがっていたよ」と語っている。
【ココからネタばれ注意!】
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』には、キャリーのアイデアから生まれた台詞が複数存在する。マーク・ハミル演じるルーク・スカイウォーカーとレイア・オーガナが対面し“最後に会ってから髪型が変わった”ことを真顔で言うレイアの台詞は彼女が考案したそうだ。
旗艦“ラダス”に残るホルド提督とレイアのお別れのやりとりも実はホルドを演じたローラ・ダーンとキャリー、ベテラン女優2人のアイデアだったそうだ。お別れの最後に「May the Force be with you, always (フォースと、ずっと共にあらんことを)」を一緒に言うのも、キャリー・フィッシャーの提案だったとライアン・ジョンソンは語った。
享年60歳。レイア姫として長く愛された彼女の、誰も予測していなかった最後の作品『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。キャリーの想いが込められた台詞一つ一つに、女優としてだけではない、彼女の才能と知性が感じられる。
LA在住/小池かおる