音楽界の“キング”エルトン・ジョンが、アカデミー賞俳優大集結『キングスマン』続編で大暴れ!
新たなスパイ映画の誕生に世界が大熱狂した『キングスマン』から2年、さらにパワーアップした『キングスマン:ゴールデン・サークル』が年明け1月5日(金)からついに日本公開を迎える。本国イギリスでは前作を上回る大ヒットを記録し、アメリカでも興行収入1億ドルを突破。全世界で4億ドル以上を稼ぎ出した前作にも迫る勢いで、再び世界を熱くさせているのだ。
表の顔はロンドンの高級テーラー。しかし、その実態はどの国も属さない世界最強のスパイ機関“キングスマン”。ストリートキッズから一流のエージェントに成長したエグジーが、アメリカの諜報機関“ステイツマン”と共に、再び邪悪な敵に立ち向かう本作は、前作に引き続きキレのいいアクションと、ギミック満載のスパイ・ガジェットが満載。
本作のもうひとつの見どころとなるのは、アカデミー賞受賞俳優たちの豪華な共演だ。『アリスのままで』(15)でアカデミー賞主演女優賞を獲得したジュリアン・ムーアに、アフリカ系女優として初めて主演女優賞を獲得した『チョコレート』(01)のハル・ベリー、長く“無冠の名優”と言われつづけ『クレイジー・ハート』(09)で悲願の主演男優賞を獲得したジェフ・ブリッジス。
そしてもちろん『英国王のスピーチ』(10)の好演で主演男優賞に輝き、いまやイギリスを代表する俳優の一人となったコリン・ファース。彼が演じる超一流のエージェント、ハリーは前作で死亡したと思われていたが、本作でまさかの復活を遂げるのである。
しかし本作にはもう一人、アカデミー賞受賞経験のある大スターが出演することを忘れてはならない。それは、ディズニーアニメの名作『ライオン・キング』(94)でアカデミー賞歌曲賞を受賞した音楽界の“キング”こと、エルトン・ジョンだ。
過去には人気アニメ「サウス・パーク」や「ザ・シンプソンズ」にも本人役で出演した経験のあるエルトン。実写の劇映画への出演は20年ぶりのこととなる彼は、本作でも“エルトン・ジョン”の役を演じ、超大物の特別出演とは思えないほどの怪演を披露しているのだ。
この特別出演が実現したのも、本作でメガホンをとったマシュー・ヴォーン監督が、子供の頃から大のエルトンファンであったからこそ。前作の際にもエルトンにオファーをしていたヴォーンだったが実現には至らず。2年越しにその想いが結実した。
「今回、映画をパワーアップするために、ぜひ彼に出てほしかった」と語るヴォーン。ムーア演じるポピーに誘拐されてカンボジアに連れていかれるエルトンは、昔の派手な衣装を着させられ、歌うことを要求される。そんな役柄にも「最高に楽しかったよ」とコメントするエルトン。上げ底のブーツで全力疾走をしてみたり、敵を思いっきり殴っていたり、ファース演じるハリーと一緒にロボット犬と戦う場面も登場するなど、想像以上の大活躍。
さらに「次作では“キングスマン”を演じたい」と茶目っ気たっぷりに語るエルトンに、ヴォーンは「あなたならなれる」と、紳士的な回答。もしかすると3作目でエルトンが“キングスマン”の一員になっているかも…。そう予感せずにはいられない活躍ぶりは、是非ともその目で確かめていただきたい。
文/久保田和馬