“ディカプリオ以来のスター”が初主演!美しすぎる初恋映画『君の名前で僕を呼んで』とは?
現地時間1月23日(火)にノミネートが発表される第90回アカデミー賞。空前の激戦が予想されている今年の有力作品の中で、最も早い段階から注目を集めていたのが『君の名前で僕を呼んで』(4月公開)だ。
物語は1983年の夏、北イタリアの避暑地で家族と過ごしていた17歳の少年エリオが、大学教授の父が招いた24歳の大学院生オリヴァーと出会うことから始まる。同じ時間を共にしながら次第に惹かれ合っていく2人の6週間の恋模様を、絵画のように美しい情景の中で描き出していく。
『ミラノ、愛に生きる』(09)や『胸騒ぎのシチリア』(15)などで知られるイタリア人監督ルカ・グァダニーノがメガホンをとり『眺めのいい部屋』(86)や『日の名残り』(93)など文芸映画の名作を生みだした巨匠ジェームズ・アイヴォリーが脚本を手掛けた本作。
昨年1月に行われたサンダンス映画祭でプレミア上映されるやいなや脚光を浴び、アカデミー賞の有力作として注目されはじめると、その後もベルリン国際映画祭やトロント国際映画祭など世界中の映画祭で大絶賛。
そして昨年11月に満を持して全米公開。初週の興行収入ランキングでは、2017年公開作で第1位となる驚異的なスクリーンアベレージを記録。先日行われたゴールデン・グローブ賞では惜しくも受賞は逃したものの、作品賞〈ドラマ部門〉をはじめ、主要3部門にノミネート。アカデミー賞の主役候補の一角として存在感を示した。
本作で主人公エリオを演じるのは、クリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』(13)でマシュー・マコノヒー演じる主人公の息子を演じ注目を集めた新鋭ティモシー・シャラメ。
同じく今年のアカデミー賞の有力候補と言われている『レディ・バード』(17)にも出演している彼は、本作の演技でブレイクスルー賞を軒並み受賞。また主演男優賞レースではゲイリー・オールドマンやダニエル・デイ=ルイスら、大ベテラン俳優相手に互角の戦いを繰り広げている。
本作が初主演作でありながら主演男優賞の最有力候補の1人と謳われている彼は現在22歳で、受賞すれば史上最年少記録を更新することになる。“レオナルド・ディカプリオ以来の新スター誕生”と期待されているだけに、その可能性も充分だろう。
文/久保田和馬