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チェン・カイコー監督『さらば、わが愛』を振り返る「レスリー・チャンがすばらしい演技を見せた」

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チェン・カイコー監督『さらば、わが愛』を振り返る「レスリー・チャンがすばらしい演技を見せた」

日中平和友好条約締結40周年を記念した映画上映会「チェン・カイコー特集」が角川シネマ新宿で開催され、2月23日にカイコー監督がトークショーに登壇。代表作である『さらば、わが愛 覇王別姫』(93)、最新作『空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎』(2月24日公開)への思いを明かした。

今回の特集上映は、文化庁の日中映画人交流事業の一環として開催されたもの。この日は『さらば、わが愛 覇王別姫』の上映前にトークショーが行われ、『空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎』で製作総指揮を務めたKADOKAWAの取締役会長・角川歴彦も出席した。

『さらば、わが愛 覇王別姫』で第46回カンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞、世界にその名を轟かせたカイコー監督だが、「この映画が成功したのは決して私ひとり人の力によるものではない。スタッフのみなさんの力と、なんといっても役者たちの努力とすばらしい演技。そして中国のすばらしい文化が持っている影響力のおかげ」と『さらば、わが愛 覇王別姫』について語り、「いまでも撮影現場のことをよく覚えている。主演のレスリー・チャンがすばらしい演技を見せてくれた」と2003年に亡くなったレスリーを心から称えた。

角川会長は「この映画から中国の現代映画は始まったと感じている」とコメント。「二人の俳優を通して、中国の現代史が語られる。映画に感動しながらも、中国の現代史を勉強していくとこの映画のすばらしさがまた理解できる」と分析すると、カイコー監督は「そのとおりです」とニッコリ。「製作にあたっては、インターナショナルな観点から中国を見た。そういう意味でもひじょうに意義があった」と話していた。

『始皇帝暗殺』(98)でタッグを組んでから、親交を深めてきたという2人。『空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎』を経てさらに絆を強くしたようで、角川会長は「『空海』は構想10年。お城を作ることに6年かけた。お城を作るなんて考える映画監督はいない」とカイコー監督のこだわりに驚きつつ、「ようやく実現した」と映画完成に笑顔。「2、3度『(映画製作を)もうやめてしまおうか』と思ったときもあるけれど、そのたびに監督に励まされた」とカイコー監督に感謝しきりだ。

カイコー監督も「『空海』は友情の結晶」と語り、「『さらば、わが愛 覇王別姫』はとても日本で受け入れられた。『空海』も受け入れてもらえるとうれしい」とアピールしていた。

取材・文/成田 おり枝

日中平和友好条約締結40周年記念 映画上映会
【主催】文化庁、公益財団法人ユニジャパン
「チェン・カイコー特集」2月22日(木)・23日(金)
「特集 日中の架け橋となった映画たち」2月26日(月)~28日(水)
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