『アバター』以外の大作映画は偽3D!評論家らが警鐘
『アバター』に続け、とばかりにハリウッドが3D映画製作に躍起になる一方で、英米の映画評論家たちは“『アバター』後の映画界には偽(フェイク)3Dが氾濫している”と警鐘を鳴らしている。
最初から3Dの手法で撮影された『アバター』とは異なり、『アリス・イン・ワンダーランド』や『タイタンの戦い』などは2D撮影した映像を後で3D変換したものらしい。
なぜその方式が主流になっているのかというと、撮影時間や製作費が削減できるからだが、評論家たちによれば、やはり変換されただけの映像は見劣りがするという。
FILMCRITIC.comが“変換映像では奥行き感が不自然になり、遠くの景色が1950年代の映画の背景のようなキッチュな感じになる。『アリス・イン・ワンダーランド』ならシュールな世界の話なので許されるが、他の映画ではどうだろう”と書けば、『トランスフォーマー』シリーズのマイケル・ベイ監督は、3作目を3D作品にすることを拒否している理由につき、「2D映像を変換するやり方では、偽3Dになる。わくわくしながら試写室に行って、“最悪だ”と落ち込むことになる」と語っていると米国の映画情報サイトDEADLINE.comが伝えている。【UK在住/ブレイディみかこ】
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