是枝裕和が描く新たな“家族のかたち”『万引き家族』の特報映像がついに完成!
第41回日本アカデミー賞で最優秀作品賞ほか6冠に輝いた『三度目の殺人』の是枝裕和監督の最新作『万引き家族』が6月8日(金)から公開となる。このたび本作から特報映像とポスタービジュアルが解禁された。
東京の下町で質素に暮らす一見ありふれた家族は、生計を立てるために家族ぐるみで軽犯罪を重ねる犯罪一家だった。これまで様々な家族のかたちを描きだしてきた是枝監督が、10年間考え続けてきたことをすべて込めたと語る渾身の一本は、人と人との繋がりが希薄な今の時代に向けた、真の“つながり”を問う感動作だ。
このたび解禁された特報映像では、寒い夜のベランダで震えている女の子と、父子が出会うシーンから始まる。家族で過ごす幸せそうな毎日が描かれるなかで「盗んだのは絆でした」というナレーションと共に、なにかを必死に追いかける父親の表情。そして、何か事件が起きたことを匂わせる意味深なセリフで幕を閉じる。
息子と協力して万引きを重ねる父・治を演じるのはマルチな才能を発揮し、いまや日本映画界に欠かせない俳優となったリリー・フランキー。その妻には今年の秋に放送されるNHKの連続テレビ小説「まんぷく」でヒロインを務める安藤サクラ。
さらに『勝手にふるえてろ』(17)のスマッシュヒットが記憶に新しい松岡茉優や『海よりもまだ深く』(16)以来の是枝作品出演となる樹木希林、そしてオーディションで抜擢された注目の子役、城桧吏と佐々木みゆが“許されない絆”で結びつけられた家族を演じる。
そして、80年代に一斉を風靡した音楽グループ、イエロー・マジック・オーケストラで知られる細野晴臣が劇中の音楽を担当することも決定。是枝監督と初めてのタッグを組む細野が、どのようなメロディで犯罪一家の物語を彩ってくれるのか、大いに期待したい。
文/久保田 和馬