芳根京子、声優初挑戦でも魅力炸裂!7歳の少年役を演じきったテクニックとは?
見た目はキュートな赤ちゃん、でも中身は口の悪いおっさんというギャップが話題を呼び、全米では興行収入ランキングで2週連続No. 1を獲得した『ボス・ベイビー』(3月21日公開)。ある計画のために突然現れたスーツ姿のボス・ベイビーに振り回される7歳の少年ティムの日本語吹替版キャストを担当した芳根京子を直撃した。
ティムを演じた感想を「ものすごく難しかったけど、すごく楽しかった」と満面の笑みで語る芳根は「キャラクターをつかむまでが大変だったけれど、どんどんティムの声を出す楽しさが出てきました」と振り返る。
これまで多くの映画やドラマで底知れぬポテンシャルを感じさせる演技を見せてきた彼女は、本作で初めて声の演技に挑戦。「映像のお芝居と違って、決められたことが多くて自由に出来ない部分がすごく多かったです」と声の演技の難しさを語る彼女。
芳根といえば、全身をフルに使ったダイナミックな演技が最大の魅力だが、声の演技ではそれが隠れてしまうだけに、アフレコの際にはできるだけ体を動かしながら演じていたことを明かす。
「好きなように動けると声も出しやすいんですけど、立ち続けていないといけないのは私には難しくて…。だから足を開いたり、手を広げたり、腕を上げたりしながら演じました」。
劇中で彼女は、ビートルズの楽曲「Blackbird」を英詞で歌うことにもチャレンジ。出世作となったドラマ「表参道高校合唱部!」や昨年公開された『心が叫びたがってるんだ。』でも歌唱センスの高さを見せてきた彼女は、本作でも軽やかな歌声を披露している。それでも「普段は英語の歌を聴くことがあまりないので、難しかったです」と述懐した。
そんな彼女は、7歳の少年という難役に挑むにあたり「ティムのまっすぐで純粋な部分や、可愛いところを声で表現できればいいなと思っていました」と明かし“1日1ボス・ベイビー”を目標に掲げて、毎日練習に励んでいたことを明かす。
そして「普段のお芝居では自分自身が成長する感じですけど、どんどん成長していくティムを見ているうちに『大人になったなあ』とうれしくなって、いつのまにか見守る立場になっていました」と、キャラクターへの愛情をうかがわせた。
取材・文/久保田 和馬