『トゥームレイダー』最新作のアリシア・ヴィキャンデルを「不屈の人」と監督が絶賛!
『トゥームレイダー ファースト・ミッション』(3月21日公開)で、ララ・クロフトがスクリーンに帰ってきた! アンジェリーナ・ジョリーに代わり、肉体改造をしてララ役に挑んだのは、『リリーのすべて』(15)のオスカー女優アリシア・ヴィキャンデルだ。彼女をアクション女優として覚醒させた立役者であるロアー・ウートッグ監督を直撃!
資産家の令嬢ララ・クロフトが、冒険家だった亡き父の遺志を受け継ぎ、神話上の島に隠された“幻の秘宝”を封印する冒険へと旅立つ。ストイックなトレーニングを受けたアリシアは、体を張ったダイナミックなアクションに次から次へと挑み、血肉の通った力強いヒロイン像を演じた。
ウートッグ監督は、撮影に入る前にアリシアとたくさんミーティングを重ね、2人でリアルな戦うヒロインとしてのララ・クロフト像を作り上げていった。監督はララについて「気性が激しいし、誰にも止めることなどできないキャラクターだけど、賢くて機転が利くし、もろさも持ち合わせている点がとても気に入っている」と言う。
「彼女は、スーパーヒーローではない。つまずいて転んだら、アザや切り傷ができる。でも彼女は立ち上がり、自分が正しいと思うことのために戦い続けるんだ。僕たちは映画を通して、ララがイースト・ロンドンのストリートに住む若い普通の女の子から、“トゥームレイダー”になるという成長を目の当たりにする」。
ウートッグ監督はアリシアの女優魂をこう称える。「彼女は“不屈の人”で、自分自身はもちろんクルー全体が最高の仕事をできるように頑張るんだ。本作はもちろん、彼女が以前出演した映画もそうだったと思うけど、彼女が見せる演技のレベルが高いから、作品全体の質を高めることになる」。
また、監督はノルウェー出身、アリシアはスウェーデン出身ということで「2人ともスカンジナビア出身だから、自分たちの言葉で話すことができたことも大きかった。僕たちが言っていることを、みんながわからかったことも、時々便利に感じたよ(笑)」とおちゃめに語った。
アリシアは本作で、最初の強烈なボクシングシーンから始まり、ロードバイクのアクション、クライミング、ガンアクションなど、様々なアクションシークエンスにトライしている。現場ではたくさんの手持ちカメラを用いて、至近距離からも撮影していったというウートッグ監督。
「アクションをいかにも振り付けされたように見せたくなかった。僕たちが目指したのは、小ぎれいじゃないリアルなファイト。なぜなら僕たちのララは、訓練されたファイターじゃないから。彼女はMMA(ミックスド・マーシャル・アーツ)をジムでやっていたけれど、まだスーパーヒーローじゃなかった。アクションはもっと現実的で泥臭いものにしたかったんだ」。
『ワンダーウーマン』(17)のメガヒットも記憶に新しいが、今後のヒロインアクションというジャンルを、監督はどう捉えているのか?「いま、世界中で女性が立ち上がっているから、そういうことが映画にも反映されているのだろう。これまでとは違う類の強い女性が描かれる映画を観たいという思いがあるのではないかな」。
ぜひ、アリシア・ヴィキャンデル扮する新生ララ・クロフトの勇姿を、大スクリーンでご覧いただきたい。
取材・文/山崎 伸子