新アニメシリーズに実写映画化も決定!アニメ史に輝く一大叙事詩「銀河英雄伝説」をひも解く!
戦術戦だからこそ、再アニメ化される価値がある
キャラクターや物語の魅力が優れているからこそ、再びアニメ化されることは間違いない。その根底を支えているのがCGだ。艦船を3DCGで制作することで、艦隊戦で数や密度による迫力を上げているだけでなく、手描きアニメーターのカロリーをキャラクターへ振り分けることに成功している。また、艦内部のモニター表示がCGになったことで、本作の要ともいえる戦術、つまり2人の英雄の思考を明瞭に表示できるようになった。
また、スマートフォンやインターネットが普及したことで通信に関する用語などが一般化し、そのまま使えるようになったというメリットもある。もちろん、画面に入れられる情報量の変化や構成や演出などの違いもあり、それらが多くのファンに“おもしろい”と認められた第1、2話は、「Die Neue These」の名前に恥じないスタートとなった。
銀河の歴史を共に
今回のアニメシリーズでは、製作発表時に放送・劇場上映に関するスケジュール情報も解禁されている。ファーストシーズン「邂逅」は、テレビシリーズとして全12話を放送(現在放送中)。セカンドシーズン「星乱」は、同じく全12話を全3章(各4話)に構成し映画館でイベント上映する。それぞれのシーズンが原作のどの範囲なのかはまだわからないが、石黒監督版アニメシリーズを考えるとかなりの長期作になるのかもしれない。
原作が好きな人、石黒監督版アニメシリーズが好きな人、そして今回が初見だという人。その誰もがこれから新たに「銀河の歴史」を1ページずつめくっていくことを楽しみにできるシリーズであることを期待したい。
文/小林治
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