ウェス・アンダーソンと望月ミネタロウがコラボ!『犬ヶ島』アナザーストーリーが連載決定
ベルリン国際映画祭で監督賞にあたる銀熊賞に輝いた、ウェス・アンダーソン監督の最新ストップモーション・アニメ『犬ヶ島』(5月25日公開)。全編日本を舞台にしたことでも話題の本作から、先日の大友克洋に続き、日本の大物漫画家とのコラボレーションが発表された。
映画化もされた「ドラゴンヘッド」や「バタアシ金魚」など、独特な絵のタッチと表現技法でカルト的人気を誇る漫画家・望月ミネタロウが、本作のアナザーストーリーを手がけることが決定。その内容は、劇中で活躍する主人公アタリと5匹の犬たちを中心にした物語となるとのこと。
かねてからウェス監督のファンだと公言している望月は「決まった時は宝くじに当たったような気持ちになった反面、彼の作家性とこだわり抜かれた世界観を改めて思い出し、大変なことを引き受けてしまったとおろおろしました」と明かし「難しいけど、僕が好きな何かを表現できたらいいな」とやる気をみなぎらせた。
そんな望月にウェスは「“現実には存在しないマンガの翻案”として思いついた本作を、すばらしき望月さんが現実のものにしてくれました」と感謝と喜びのコメント。そして「望月さんの作品を世界に送りだすことを本当にうれしく思っています」と述べた。
さらに、連載開始を記念して望月が書き下ろしたオリジナルイラストが到着。愛犬スポッツの行方を捜して遠くを見つめるアタリと、忠実な眼差しを向けるスポッツの姿。彼らを中心に据えて、背景には“ドッグ病”に感染した犬たちがさまよう“犬ヶ島”の殺伐とした様子が表現されている。
望月が手掛けるマンガ版「犬ヶ島」は、映画公開前日の5月24日(木)に発売される「週刊モーニング」から全3回の連載がスタート。映画を観る前に読むか、映画を観てから読むか。いずれにしてもウェスのユニークでアーティスティックな世界観と、望月の異色なセンスが融合することで『犬ヶ島』の世界をさらに盛り上げてくれることは間違いない。
文/久保田 和馬