「ポプテピピック」もパロディ化!心霊ホラーシリーズ「ほん呪」の怖さがおわかりいただけただろうか?
1999年に第1巻のVHSが発売されてから、今年4月発売の最新DVDとなる第76巻まで、実に19年の歴史を誇る長寿ホラーシリーズ「ほんとにあった!呪いのビデオ」。全675本にもなる恐怖映像の中から“最恐の10本”を集めて映画化したのが『ほんとにあった!呪いのビデオBEST10』(4月28日公開)だ。
呪いのビデオの恐怖を描いた『リング』(98)に触発されて製作されたという本シリーズは、数分間の恐怖映像を集めたオムニバスホラー。各映像は“一般投稿により寄せられた”というていで、ふとした瞬間にカメラに映ってしまった得体の知れないものの恐怖を描いていく。手法はモキュメンタリーではあるが、その戦慄させるリアリティーは抜群だ。
また、ただ恐怖映像を紹介するだけでなく、不可解な映像の謎を解明すべく制作スタッフが実際に取材を行っていくなどドラマ性の高い作品も数多い。フィクションであるとわかっていながらも、ついつい見てしまう中毒性の高い作風が人気の秘密だ。
同シリーズの人気のひとつにもなっているのが、映ってしまった映像をリプレイするときの決め文句である“おわかりいただけただろうか…?”というフレーズ。喋っているのは「ほんとにあった呪いのビデオ7」まで構成を務めていた、『忍びの国』(17)の中村義洋監督。製作からは外れたものの、現在も全エピソードのナレーションを務めているというから驚きだ。
また、シリーズ開始当初はビデオテープなどでの投稿がメインだったが、時代の流れに沿い、スマートフォンでの動画に変わっていたり、投稿スタイルのデジタル化もきちんとされているのがおもしろい。1月期に放送されたアニメ「ポプテピピック」でもパロディが登場したり、ロックバンド・Base Ball Bearの小出祐介がファンを公言するなどファンも多い本シリーズ。ぜひ、怖いものが苦手という人もこの機会に一度チャレンジしてみてはいかが?
文/トライワークス