新星パトリック・シュワルツェネッガーが『タイヨウのうた』のリメイク版に出演。父への思いとは?
麗しいイケメンに成長したサラブレッド俳優、パトリック・シュワルツェネッガーが、初主演映画『ミッドナイト・サン ~タイヨウのうた~』(公開中)のプロモーションで来日。輝くその笑顔は、父親アーノルド・シュワルツェネッガーにそっくりだ。本作は、YUI主演の感動ラブストーリー『タイヨウのうた』(06)のハリウッドリメイク版で、難病のヒロインを一途に愛し続ける青年役を好演したパトリックは、日本でもブレイクの予感!
パトリックによると、本作の監督、製作総指揮を務めたスコット・スピアーが目指したのは、時を経ても色褪せないラブストーリーだったと言う。
「僕は過去の作品を真似るようなことはしたくなかったけど、監督の提案で、参考のためにいくつかの映画を観させてもらった。スタッフのみなさんと観たのは、『草原の輝き』や『波止場』だ」。前者は61年公開のナタリー・ウッドとウォーレン・ベイティ共演の青春ロマンス、後者は第27回アカデミー賞で作品賞など8部門に輝いた54年の秀作ドラマだ。
ヒロインは、ディズニー・チャンネルのドラマ「シェキラ!」で演技力と歌唱力を評価されたベラ・ソーン。パトリックは「ベラとはもともと友人だったから逆にやりやすかったし、仕事だと切り替えて臨めたことはすごく良かった」と話す。
「これまでの印象と、今回現場で一緒になった際の印象はかなり違うものだった。現場での彼女は本当にプロフェッショナルだったよ」と心からリスペクトする。
本作が初めて出演したメジャー映画で、しかも初主演だったため、気負いも感じていたと言うパトリック。「でも、ベラは経験豊かな女優さんだから、僕をサポートし、心地良く演技に集中できるように導いてくれた。僕たちはさらに親しい友人になれた感じがするよ」とベラに感謝する。
夜だけ許されるつかの間のデートで、互いに愛を確認し合っていくケイティとチャーリー。なかでも水の中でのキスシーンは、なんともロマンティックだ。「実はあのシーン、とても寒かったんだ」と苦笑するパトリック。「11月のバンクーバーだったからね。無事1テイクで終わって良かったよ」。
ケネディ家の血を引くマリア・シュライとアーノルド・シュワルツェネッガーの息子であるパトリック。偉大な父と同じ俳優の道を選んだパトリックは、そのプレッシャーをどう受け止めているのか。
「この特徴的な名字を抱えて生きることは、メリットとデメリットの両方があると思う。ただ、僕はそのことについて損をしているとは思わない。父は僕の良き指導者でアドバイザーでもあるし、父から本当にいろんなことを学んできたから。父の子として産まれたことで、これ以上ないほど満たされた人生を歩めているんじゃないかな」。
今後の抱負については「父のようにアクション映画もやってみたいけど、いまはまだジャンルを絞り込みたくはないんだ。だから、心からやってみたいと思える映画に出演していきたいと思っている」と力強く答えてくれた。
恵まれたルックスと肩肘張らないフランクさに加え、甘いキラースマイルがたまらないパトリック。ぜひ、父親を超えるビッグスターを目指してほしい。
取材・文/山崎 伸子