R・クロウの『ロビン・フッド』は暴力的過ぎ?メディアの評価まっぷたつ
リドリー・スコット監督、ラッセル・クロウ主演の『ロビン・フッド』が第63回カンヌ国際映画祭でオープニング上映されたが、メディアからは賛否両論の反応が寄せられている。
シカゴ・サンタイムズ紙が“ハイテクのバイオレンス・アクション映画。ロビン・フッドとは何の関係もない”と批判的記事を掲載すれば、USAトゥデイ紙は“これまでと違う解釈は、おもしろいものであれば悪くないが、『ロビン・フッド』の場合は必要性がない”と否定的。
しかし、ロビン・フッドの本国イギリスのメディアの評価は上々で、“うまくロビン・フッドの伝説にリンクさせた、奪取と反逆の物語。強烈な映画だ”と英ガーディアン紙が書けば、“大人の映画だが深刻になり過ぎず、アクション満載だがお子様向けではない。我々が何十年も待っていた、長髪じゃないロビン・フッドの登場。『グラディエーター』(00)以来、最高のスコット監督×R・クロウ作品だ”と映画誌エンパイアも絶賛。
ちなみに、英デイリー・メイル紙電子版が掲載したレビューには、“彼みたいな男性が、どうして現実にはいないのかしら”といった、せつなげな女性読者からのコメントも続々寄せられており、イケメン前線から脱落して久しいラッセルが、再び女性たちの胸を高鳴らせている作品としても注目したい。【UK在住/ブレイディみかこ】
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