夏川結衣、山田洋次監督に涙で恨み節「心が折れてしまって」。『家族はつらいよIII』舞台挨拶

映画ニュース

夏川結衣、山田洋次監督に涙で恨み節「心が折れてしまって」。『家族はつらいよIII』舞台挨拶

山田洋次監督作『妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII』の初日舞台挨拶が、5月25日に丸の内ピカデリー1で開催。橋爪功、吉行和子、西村まさ彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優、山田洋次監督が舞台挨拶に登壇した。劇中でフラメンコのダンスシーンを演じた夏川が、練習の苦労を思い出して涙ぐんだあと、一緒に踊ったダンサーたちがサプライズ登場すると、夏川は目を丸くして驚いた。

夏川はフラメンコのシーンについて「台本を開いた時、びっくりしました。『踊った人の顔が史枝になる』とあったので、合成だと思っていましたので。大急ぎで練習を始めましたが、(脚本を)書く前に一度、ご相談いただきたいなと」と山田監督をチクリ。山田監督は「すいませんでした」と言って笑いを取った。

続いて、フラメンコダンサー6人と、講師の佐藤浩希先生が登場し、華麗なフラメンコを披露。佐藤先生はダンス未経験者の夏川を指導した当時を振り返り「これは困ったもんだと思ったんです。監督から『(夏川は)頑張ってるかい?』と聞かれた時、全然踊れてないとは言えなくて『すごく筋がいいです』と嘘をついてしまいました」と言うと、会場は大爆笑。

夏川は踊れなくて泣いてしまったそうで「心が折れてしまって。間に合わないんじゃないかと思って」とハンカチで涙を拭う。山田監督は「かわいそうなことした」と恐縮すると、夏川は「思い出すだけで涙が出ます」と言いながらも笑顔を見せた。

最後に山田監督は観客に感謝しつつ、こう締めくくった。「映画を観終わって家に帰ると、楽しかったと思いながらも、さて、俺の家族はどうなんだろうか?果たして幸せなのか?と思ったり。そこのところを家族で話し合ったりできる、そういう映画でありたいと心から思っております」。

山田洋次監督の国民的喜劇シリーズ第3弾は、主婦への讃歌をテーマにした物語。今回は、3世代が同居する平田家の主婦・史枝(夏川結衣)が、夫とのトラブルがきっかけで家出をしてしまったことから起きる騒動が描かれる。

取材・文/山崎 伸子

関連作品