「水どう」名物Dの藤村&嬉野、俳優・大泉洋は「落ち着いて見てられない!」と親戚気分
鄭義信が監督を務め、自身が作・演出を手掛けた人気舞台を映画化した『焼肉ドラゴン』(6月22日公開)のトークショーが6月12日に神楽座で開催され、鄭義信監督とバラエティ番組「水曜どうでしょう」の名物ディレクター・藤村忠寿と嬉野雅道が登壇。本作に出演する大泉洋の魅力を語った。
本作は大きな時代の波に翻弄されながらも、強くたくましく生きる家族の姿を描く人間ドラマ。大泉は、真木よう子演じる静花を思いながらも、その妹・梨花(井上真央)と結婚してしまう男・哲男役を演じている。
大泉が所属するTEAM NACSを全国的人気に押し上げた「水曜どうでしょう」のディレクターで、“大泉のすべてを知る男”として出席した藤村と嬉野。08年に放送された北海道テレビ放送(HTB)の開局40周年記念ドラマ「歓喜の歌」(主演:大泉洋/脚本:鄭義信)の演出を手掛けたこともあり、鄭監督とは旧知の仲だという。
いまや俳優として存在感を発揮している大泉だが、嬉野は「落ち着いて見ていられない」と俳優としての大泉を見るときはソワソワしてしまう様子で「これに出たんだ!すごいな!と思う。そういう側」と続けると、藤村も「親戚のオヤジ側。そういうところはありますね」と同意。鄭監督は「ものすごく真面目」と大泉の俳優としての姿勢を褒め称えた。
また、大泉を「水曜どうでしょう」に抜てきした当時を振り返った藤村は「あいつぐらいしかいなかった」と茶目っ気たっぷりにコメント。「でも一緒にやっていておもしろいなと思った。最初に旅に出た時に完璧にハマっていた。(スタートして)2、3か月くらいで、日本一おもしろいと思っていた」と話すと、嬉野は「さすが先見の明がありますね」とニンマリとしていた。
さらに「俳優としてはそんなに魅力的じゃなかった」と素直な胸の内を明かした藤村。「最初は俳優として見ていなかった」そうだが、「最近は変わってきた。僕もなにを思ってか、4年前から舞台をやって俳優を始めちゃって。『大泉さんには学ぶところが多いな』と新たな目で大泉さんを見ています。大俳優です」と俳優力も大絶賛して「みんなが攻め込んでいるところを一緒に走らない。ガラ空きのほうに行く。ポジションがうまい」と大泉の快進撃の理由を分析するひと幕も。嬉野も「それは感じる」とうなずきながら、「大泉洋をよろしくお願いします」とアピールするなど最後まで親戚側となって会場を笑わせていた。
取材・文/成田 おり枝