映画初主演!永山絢斗『ソフトボーイ』は悔しいくらい面白い!
男子ソフトボール部を結成しただけで、全国大会に出場できて、女子にもモテる? 6月19日公開の青春ムービー『ソフトボーイ』のベースはまさかの実話。佐賀県に実在する男子ソフトボール部を舞台に、思い込みから始まった高校生たちのひと夏を描く。本作が初主演作となる永山絢斗が、作品の魅力を語ってくれた。
俳優である瑛太を兄に持つ永山絢斗は、落ち着いた優しい雰囲気を漂わせる好青年。これまで『フレフレ少女』(08)、『ソラニン』(10)などに出演してきたが、それらの作品と初主演映画である本作とではプレッシャーに違いはあったのだろうか?
「違いましたね。やっぱり最初話をいただいたときに、ちょっとわけがわかんなくなるっていうか。だけど、そのぶん“やってやろう!”という気持ちのほうが大きかった。最初に台本を読んだときに、自分の頭の中で映像が想像できて、実際に撮影してるときもブレなかった。それは自分の中でプラスでした」。
永山が演じたオニツカは、家業の中華料理屋を継ぐか、夢であるフランス料理のシェフを目指すかという進路に悩む高校3年生。ある日、幼なじみのノグチ(賀来賢人)から、一緒に男子ソフトボール部を作ろうと誘われる。ノグチの話では、部を結成すれば、すぐに全国大会に出場できるという。なぜなら、県内には男子ソフトボール部がないから! 部員の数をそろえた彼らは、全国大会出場のために練習を開始する。
「“これおもしれーな”って思った(笑)」と永山が話すのは、『ゴールデンスランバー』(09)の脚本家・林民夫の生み出す軽快なリズムだ。「僕がこれまで観てきた中での青春映画とはちょっと違っていた。いい意味で癖がある。“台本のほうが面白かったって思われないように頑張ろう”って思いました。実際にできあがったものを見たら、大丈夫でした。やっぱり面白かったです!」と太鼓判を押す。
また、今回、ノグチ役で共に主演を務めた賀来賢人とは、今でもふたりで食事に出かけるほど仲が良いとか。「だいたい賀来君から連絡がくるので、“しょうがねーな”って(笑)。賀来君は、別にお笑いを目指してるわけじゃないと思うんですけど、本当に面白いんです。賀来君のことを想像すると笑っちゃいますもん。芝居の面でもふたりで話すこともあって、いろいろ勉強になりました。本当にいい出会いができたと思います」と、映画さながらの友情が築けたと笑みを浮かべた。
創部すればすぐに全国大会に出場できる、という思い込みから始まった男子ソフトボール部が、やがて思いがけないパワーを生み出す『ソフトボーイ』。永山絢斗をはじめ、フレッシュな若手俳優たちが繰り広げる最後の夏。ラストでは思いがけない奇跡が起きる!? その輝きと意外性を是非とも劇場で楽しんでほしい。【取材・文/鈴木菜保美】