演技派だけど実は天然!?名バイプレーヤー津田寛治のアツすぎる映画愛にシビれる
名バイプレーヤーとして活躍し、現在公開中の『空飛ぶタイヤ』でも高橋一生演扮する銀行マンの支えとなる上司役で出演している津田寛治。その一方でミニシアター系映画にも多数出演し、6月30日(土)公開の『名前』では主演を飾っている。そんな彼の映画への強い思い入れがわかる仰天エピソードをご紹介しよう。
大ファンの北野武に直談判!俳優キャリアを重ねても失言で粗相…!?
小学校低学年から洋画を字幕で観ていたという津田。中学生時代には映画を年間100本以上観て鑑賞ノートをつけるなど、早くもシネフィルっぷりを発揮していたという。その後、俳優を志して上京した津田のアルバイト先である喫茶店に、偶然にも北野武が来店。かねてから北野作品の大ファンだった津田は「現場に入らせてください!」と猛アピール。そのことがきっかけとなり『ソナチネ』(93)で俳優デビューを果たしたのは、映画ファンの中では有名なエピソードだ。
そんな熱い思いで俳優になり、映画やドラマで順調にキャリアを重ねてきた津田だが、先月ゲスト出演したバラエティ番組「アウト×デラックス」では天然な素顔が話題に。普段テレビはあまり観ないそうで、2006年にスタートした「警視庁捜査一課9係」シリーズ(現在の「特捜9」)で共演したV6の井ノ原快彦に「井ノ原くん、事務所どこなの?」と聞いてしまったりと、芸能界にウトすぎるあまり失言まがいの珍事を起こすこともしばしば。その一方で、津田の誰に対しても気さくに接する姿勢は、関係者たちから慕われるチャームポイントでもある。
本番で首を絞めすぎて共演者が失神!?全力過ぎる迫真の演技
さらに「アウト×デラックス」では映画愛が行き過ぎてしまったエピソードも披露していた。ドラマや大作映画に出演する一方で、若手監督の作品にも積極的に参加している津田。短編映画『追憶ダンス』(16)にはコンビニ強盗に出くわす警官役で出演したのだが、共演した若手俳優や現場スタッフたちに触発された津田は、強盗の首を絞める芝居に熱が入り、なんと強盗役の木ノ本嶺浩を気絶させてしまう事態に…!
脱力しきって白目をむく木ノ本のただならぬ様子に、慌てて救急車を呼ぼうとした瞬間、彼が意識を取り戻して事なきを得たのだそう。このことを津田は、「彼はあの映画の救世主であり、僕の俳優人生の救世主でもある」と振り返っている。
最新主演映画『名前』で魅せた、津田寛治の真骨頂!
そんな津田の最新主演作『名前』では、知り合う人によって“エリートサラリーマン”や“入院中の妻を支える工場員”など、別人として身分を偽り自堕落に生きる正男を演じている。これまで様々な役に扮してきた津田が本領発揮し、会う人によって態度を変える正男を見事に演じている姿は必見だ。また本作のプレミア上映では、共演した波岡一喜が津田の演技や彼自身の魅力を“べた褒め”。突然受けた賞賛に終始恥ずかしがる津田だったが、明かされた共演者からの“津田愛”に、会場からは惜しみない拍手が送られた。
芝居に全力で向き合い、スタッフ、キャストからの熱い信頼を勝ち取っている津田寛治。彼の映画愛にあふれたエピソードを思い出しながら、『名前』でのカメレオン俳優ぶりをチェックしてほしい。
文/トライワークス