悪ノリ放題な『銀魂2』撮影現場に殴り込み!万事屋の3人とキレッキレな“トッシー”が初対面
累計発行部数5500万部の空知英秋による人気コミックを福田雄一監督が映画化し、17年の実写邦画1位という誰もが驚く大ヒットを記録した『銀魂』(17)。はやくも製作された続編『銀魂2 掟は破るためにこそある』(8月17日公開)の、爆笑渦巻く撮影現場の様子をお届け!
本作は、パラレルワールドの江戸時代末期を舞台に、坂田銀時(小栗旬)、志村新八(菅田将暉)、神楽(橋本環奈)が営む“万事屋”を中心に、SFと時代劇をミックスした世界観で描いたアクション・エンタテインメント。『銀魂2』は、原作でも人気の高い名エピソード「真選組動乱篇」と、江戸幕府14代征夷大将軍こと“将ちゃん”が登場する「将軍接待篇」が融合したストーリーとなる。
3月下旬、都内某所の撮影現場に到着すると、福田監督となにやら話し込む柳楽優弥の姿が。まじめな顔つきに似合わぬ赤いバンダナに切りっぱなしの袖なしGジャン、極めつけはピタピタの革パンツ…どう見ても“トッシー”である。トッシーとは、真選組副長・土方十四郎(柳楽優弥)が、あるきっかけから二次元ヘタレオタクの人格に乗っ取られてしまったキャラクター。“鬼の副長”と呼ばれる土方に似合わぬ不名誉な姿ながら、インパクト抜群な見た目と言動がファンに愛されている。
この日の撮影は、トッシーと化した土方十四郎が万事屋を訪れ、戸惑う銀時たちと会話をするシーン。すっかりトッシーに成り切った柳楽が「なにを言ってるんだよ~坂田氏。この通り、正真正銘土方十四郎でござる」と言えば、「坂田氏ィ!?」「ござるゥ!?」とツッコむ小栗。さらに「真選組ならクビになったでござる」と衝撃発言をするトッシーに、「えぇぇぇ!?真選組やめたのォ!?」と菅田が叫ぶ。すっかり銀さんと新八役が板についた小栗と菅田が、絶妙な間合いでツッコミを入れていく様子が楽しい。
さらにトッシーは神楽をつかまえると「神楽氏、その中華服。さては~『中華少女パパイヤ』のコプスレでござるな」と、写真を撮り始める。原作ではたった2コマのシーンだが、実写となると随所にこだわりが。カメラもコスプレイヤーを撮るオタク然とした本格仕様(高そう)。トッシーは「いいよ、かわいいよ〜」とシャッターを切りながら神楽を煽っていく。橋本もすっかり乗せられ、まんざらでもない表情でポージング。
この一連の流れ、福田監督はワンカットで撮りきってしまう。長回しの間、スタッフやキャストも笑いをこらえるのに必死のようで、カットがかかると現場は爆笑に包まれた。
橋本の異名をもじって「あっ、1000年に一度のやつもらっていいかな…?」と言ったと思えば、「カメラがテンパってる!カメラが恋しちゃってる!」とアドリブを加速させていく柳楽は、「パパイヤライン!パパイヤライン来てるよ!」と連呼。『中華少女パパイヤ』から取ったと思われるセリフに、福田監督も「“パパイヤライン”ってなんだよ(笑)!」とたまらず笑いだす。
現場で本作のプロデューサー、松橋真三氏に話を聞くと、「トッシー、最高ですよね(笑)」としたうえで、「お笑いもすごいんですけど、真選組にまつわる話なので、男の友情物語がすばらしいんですよ。美しき侍たちの物語なので、話の根幹がしっかりしていて熱くなれる。前日は涙を流すようなシーンを撮ったと思えば、翌日には大笑いするようなシーンを撮影している。『本当に同じ映画なのかな?』というくらい。振れ幅がすごすぎて、情緒不安定な作品です(笑)」と語ってくれた。
銀時らの大家のババアことお登勢役のキムラ緑子、真選組の参謀・伊東鴨太郎役の三浦春馬、音楽プロデューサーと鬼兵隊と2つの顔を持つ河上万斉役の窪田正孝など、新キャストが発表されるたび大きな話題を呼んでいる本作。「万事屋のメンバーは仲が良いし、新しいキャストを迎え入れる体制もある。新キャストたちも『前作を超えたい』という意気込みで来てくれているので最高ですね」と松橋氏。
「この時点で言ってしまうのはどうかと思いますが、傑作です!映画としてどう、という次元を遥かに超えて、カルチャーを作っている感じがある。時代を作っている…というと大げさですけど、ひとつのすごいものを作ってしまっているな、とすら思っています」と自信たっぷりに応えてくれた。
この日の撮影終了時には、座長の小栗からスタッフTシャツの差し入れも。和気あいあいと話すキャストとスタッフを眺めていると、前作からの深い絆と、心から撮影を楽しんでいる様子が伝わってきた。今年も「夏だ!祭りだ!銀魂だァァァ!」と叫びたくなる、熱い季節になりそうだ。