吉瀬美智子&阿部寛『死刑台のエレベーター』完成報告で「悪女を楽しみました」

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吉瀬美智子&阿部寛『死刑台のエレベーター』完成報告で「悪女を楽しみました」

世界各国からオファーが相次いでいたフランスのルイ・マル監督の傑作サスペンス『死刑台のエレベーター』(57)がリメイクされ、主演を務める吉瀬美智子と阿部寛が、緒方明監督、小椋悟プロデューサーともに完成報告会見を行った。

不倫の関係にある社長夫人の芽衣子(吉瀬美智子)と医師の時籐(阿部寛)。ふたりは芽衣子の夫を自殺に見せかけた完全犯罪を計画する。だがエレベーターのアクシデントによって、その計画はもろくも崩れ去る。玉山鉄二、北川景子が演じる若いカップルも加わり、物語は思いもかけない方向へ。愛と欲望に運命を狂わせていくふたりの姿がミステリアスに描かれていく。舞台を現代の日本に移した名作が迎える衝撃的なエンディングは見ものだ。

本作で男性を翻弄する女性・芽衣子を演じた吉瀬は、「“あの人を殺して私を奪いなさい”というセリフがありましたが、普段は言えない、お仕事だから言えること(笑)。彼女は本当に強い女性で非日常的。楽しんでやらせてもらいました」と魔性の女を演じた感想を嬉しそうに語った。

芽衣子に翻弄され、殺人を犯そうとする男・時籐を演じた阿部は、「時籐は自分の理想を持った真面目な男。吉瀬さんが演じた女性と恋をして破滅的になっていく。原作への尊敬はもちろんですが、エレベーターという狭い空間に閉じ込められたら、どんな精神状態になるか。人間性やセクシーさを出していこうかな?などと考えながら演じました」と映画への思いを語った。

また「演じた役柄に共感できるところは?」という質問に、吉瀬は「翻弄してみたいですね。そこまで思ってくれる男性と出会いたい。でも人を殺せなんて言ったことはないです(笑)」と微笑んだ。一方の阿部は「これまで僕が演じてきた役ほど、実際の僕はそんなに強くない。本来、こういう役のほうが合っているんじゃないかと思います」と意外にも似ている?という自身の像を明かした。

吉瀬は「オリジナルを知っている方も知らない方も、新しいものとして楽しんでもらえる作人になっています」とコメント。これ以上ないというほど美男美女の顔合わせが実現した本作。ふたりのあふれる大人の魅力と、日本で生まれ変わった新たな名作の登場を待ちわびてほしい。【取材・文/鈴木菜保美】

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