「M:I」シリーズ初参加!ヘンリー・カヴィルが考える“スパイ”の極意とは?
シリーズ累計全世界興収3000億円を超える「ミッション:インポッシブル」シリーズの待望の最新作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(公開中)。シリーズ6作目となる本作で、物語を左右する重要なキャラクターとして初登場を果たしたヘンリー・カヴィルを直撃し、トム・クルーズの印象と“スパイ”を演じるうえでの心構えについて聞いた。
本作でヘンリーが演じるのは、トム演じるイーサン・ハントの監視役として任命されたCIAのエージェント、オーガスト・ウォーカー。本作と同じクリストファー・マッカリー監督がメガホンをとった前作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(15)が特に好きだというヘンリーは「自分に演じられる役があるシリーズだと思っていなかったから、出演の話が来た時は本当にびっくりしたんだ」と振り返る。
イーサンを監視するために常に現場に同行するウォーカーは、劇中で様々なアクションを繰り広げる。演じるキャスト自らが体当たりでアクションに挑むことが名物の本作だけに、ヘンリーもトムと同様多くのアクションに挑戦しているのだが、上空7620メートルから急降下をする“ヘイロージャンプ”だけはOKが出なかったようで「やらせてくれ!と頼み込んだのだけれど、危険だからスタントマンが代わりにやることになったんだ」と裏話を明かす。
その“ヘイロージャンプ”をはじめ、人間の限界を超えた不可能なアクションシーンを自ら演じるトムをすぐそばで見続けたヘンリーは「正直にすごいなと感じました」と脱帽。そして「自分はまだトムのレベルには達していない。今後またこういうチャンスが巡ってきてもいいように、そのスキルを身につけておこうと思うんだ」と、アクションに対するストイックな一面をうかがわせた。
ザック・スナイダー監督の『マン・オブ・スティール』(13)でスーパーマンを演じて一躍知名度をあげ、次世代のアクションスターとして注目されているヘンリー。ガイ・リッチー監督の『コードネームU.N.C.L.E.』(15)では本作と同様にCIAエージェントを演じ、過去には「007」のジェームズ・ボンド役の有力候補に名を連ねるなど、彼のキャリアとスパイ役は切っても切り離せない関係にある。
そんなヘンリーに、スパイを演じるうえで最も重視している心構えをたずねてみると「現実のスパイはイーサン・ハントやジェームズ・ボンドのようにハンサムで目立つことはないだろ?」と、2人の偉大なスパイの名前を例に出す。そして「基本的に1人で隠密に行動するものだから、非常に優秀であると同時に、どこかエキセントリックな人間だと考えているんだ。もちろん作品の目指すトーンによってアプローチは変わるものだけれど、いつもそれを心がけているね」と独自のこだわりがあることを明かした。
そしてヘンリーは、今後のキャリアを占う大きな一歩となった本作について「トムを筆頭としたキャストやスタッフ、みんなが超一流だったから毎日セットに通うだけでもこのうえない最高の体験になった」と満足そうに振り返り、「次回作にも出てくれと言われたら、もう即答でOKするに決まってるよ!」と満面の笑顔を見せた。
取材・文/久保田 和馬