韓国の恋愛映画に欠かせない? 雨=恋の法則とは

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韓国の恋愛映画に欠かせない? 雨=恋の法則とは

ちょっとブルーな気分になってしまいがちの雨降り。そんな雨をロマンチックに変身させてしまうのが韓国映画だ。

互いに恋心を抱きつつも、想いを告げずに離れた韓国人男性ドンハと中国人女性メイの10年ぶりの再会を描いた『きみに微笑む雨』(09)。中国四川省で偶然再会したふたりは、突然の雨に降られ、軒下で雨宿りをするうちに当時の淡い気持ちをよみがえらせる。そして、ふと「良き雨は降る時を知っている」と口にするメイ。実はこれ、本作の原題である杜甫の有名な詩の一行「好雨時節」であり、メイはドンハの愛を“雨”にたとえているのだ。まさに雨は本作の鍵を握る重要なアイテムとなっている。

一方、『猟奇的な彼女』(01)のクァク・ジェヨン監督による『ラブストーリー』(03)をはじめ、イ・ビョンホンとチェ・ジウ共演の『誰にでも秘密がある』(04)、日本でも大ヒットを記録した『私の頭の中の消しゴム』(04)、ドラマ「私の名前はキム・サムスン」でブレイクしたヒョンビン主演の『百万長者の初恋』(06)といった映画にも、男女の愛を彩る印象的なシーンに雨が登場している。

では、なぜ韓国のラブストーリーに雨がつきものなのか? それは少年少女の初恋を題材にした、韓国で最も有名な短編小説「ソナギ(夕立)」にヒントが隠されている。本作には、夕立にあって雨宿りをする若いふたりが、肩が触れ合うことで相手を意識する、という描写があり、このシーンが韓国の人々に“夕立=初恋”を連想させるのだそう。それゆえ、韓国の恋愛映画には“雨=恋”の法則が成立する作品が非常に多くなっているのだ。

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