映画化で再注目!思春期の男子をドキドキさせた青春アニメ「まいっちんぐマチコ先生」を知っているか?

コラム

映画化で再注目!思春期の男子をドキドキさせた青春アニメ「まいっちんぐマチコ先生」を知っているか?

スランプに陥った漫画家が母校の取り壊し危機を知り戻った故郷で、お世話になった先生を思い出す…というノスタルジックなムードが漂う青春ドラマ『初恋スケッチ~まいっちんぐマチコ先生~』(9月8日公開)。そんな同作のサブタイトルにピンときた世代も少なくないのでは?そう、原作は80年代にアニメ化もされ一世を風靡したギャグ漫画「まいっちんぐマチコ先生」である。

アニメ「まいっちんぐマチコ先生」より。左から亀山タマ夫(声:つかせのりこ)、池上ケン太(声:野沢雅子)、舞衣マチコ(声:吉田理保子)
アニメ「まいっちんぐマチコ先生」より。左から亀山タマ夫(声:つかせのりこ)、池上ケン太(声:野沢雅子)、舞衣マチコ(声:吉田理保子)[c]えびはら武司・Gakken

木曜夜7時半、男子はテレビの前で悶絶していた

「まいっちんぐマチコ先生」は、中学・私立あらま学園を舞台に新任教師・麻衣マチコと生徒や教師たちが繰り広げる騒動を、明るくエッチな笑いと共に描いた、えびはら武司の代表作。1980年から学研の「少年チャレンジ」で連載されるとすぐさま反響を呼び、翌年にはテレビ東京系でテレビアニメ化され、青少年たちをブラウン管に釘付けにした。

教え子のケン太たちは隙あらばマチコ先生のスカートをめくったり、胸にタッチしようとする始末。先生もその度に、身体をくねらせ、手で胸を隠すような“まいっちんぐ”ポーズをとるのがお約束だった。また、毎回のようにシャワーシーンや下着姿が描かれるなど、当時は親の目を盗みつつドキドキしながら見ていた、という40~50代も多いはず。そんな刺激的な作品が、夜7時半というゴールデンタイムに放送されていたのも、規制の厳しい現在では考えられないことだろう。

【写真を見る】実写版『初恋スケッチ~まいっちんぐマチコ先生~』では大澤玲美がマチコ先生に扮する
【写真を見る】実写版『初恋スケッチ~まいっちんぐマチコ先生~』では大澤玲美がマチコ先生に扮する[c]平成30年版「まいっちんぐマチコ先生」製作委員会

マチコ先生は、どんな時も生徒と真摯に向き合った

テレビアニメは約2年間放送されたが、その内容からPTAの苦情が多く寄せられたという。だが、お色気という表面的な部分だけで本作を評価するのは大間違い。生徒たちの理解度を上げようとユニークな授業を心がけたり、些細な悩みにも真摯に受け答えするなど、どんな時も生徒たちに寄り添うマチコ先生の姿は強く心に刻まれる。スタイルの違いこそあれ、マチコ先生は「3年B組金八先生」や「ごくせん」の“ヤンクミ”らと並ぶ生徒思いの教師であり、生徒の関係が希薄になった現代の教育に一石を投じる存在と言っても過言ではないのだ。

もちろん、ケン太たちの度を越えたいたずらは困ったもの。だが、本作を観て素行不良になるような子供はいなかったのではないだろうか?アニメは一部の動画配信サービスで全話配信中なので、ぜひ当時を知らない世代の人にも、映画とあわせてマチコ先生の活躍を見てみてほしい。

文/トライワークス

テレビアニメ「まいっちんぐマチコ先生」(全95話)
dアニメストア、バンダイチャンネルにてVOD配信中

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