土屋太鳳が「本当に難しい役」、芳根京子が「全力で挑んだ」と語る『累 -かさね-』への想い

映画ニュース

土屋太鳳が「本当に難しい役」、芳根京子が「全力で挑んだ」と語る『累 -かさね-』への想い

言葉で伝えるのが苦手だからこそ「お互いの心と心で受け取り合う」、芳根が明かした2人1役

――『累 -かさね-』の劇中ではニナが累を踏みつけたり、罵声を浴びせたりするようなハードなシーンも多いですね。

芳根「バッチバチでしたね!(笑)」

土屋「もう、バッチバチ(笑)。だからこそしっかりコミュニケーションを取ろうと心がけました。そういうシーンこそカットがかかった瞬間に、(抱きしめる仕草をしながら)『大丈夫?ゴメンね!』って。たとえ役に入っていたとしても、人間なので、傷つくと思うんです。なのでちゃんと『累じゃないよ、きょんちゃんは』と役から戻してあげて、私も逆に戻してもらって」

芳根「私は気持ちを言葉でうまく伝えるのが苦手なんですけど、そうやって累とニナも言葉にできない感情をたくさん抱えている。なので自分が演じた累とニナの感情を、どうやったら太鳳ちゃんに渡せるかな?逆に、どうやったら受け取れるかな?という繰り返しで、お互いの心と心で受け取り合いました」

土屋と芳根が繰り広げる女のバトル!
土屋と芳根が繰り広げる女のバトル![c]2018映画「累」製作委員会 [c]松浦だるま/講談社

――1人2役、2人1役もすばらしい完成度でした!

土屋「本当に難しい役でした。撮影が始まってから(ニナのマネージャー・羽生田を演じた)浅野忠信さんにアドバイスをいただいて、2人共同で演技ノートを作りました。結局2ページしか使わなかったんですけど(笑)。でもそれが2人にとっていいキッカケになったね」

芳根「あのノートがなかったらどうなっていたんだろう…。いつもは自分の役とは1人で向き合うものですが、今回は1つの役を2人で演じなければいけない。自分はこうだと思っても『太鳳ちゃんはどう演じるかな?』というのがありました。だから悩んだ時は太鳳ちゃんの演技を見たり、原作を読み返したり。ちゃんとなにか答えを見つけてから前に進もう、わからないままにするのだけはやめよう、と自分の中で決めてました」

土屋「私は“愛情”を意識して演じていました。結局、ニナも累も愛情に飢えているんです。累は存在を誰にも認められず生きてきて、ニナの顔になって初めて目を見て会話をしてもらえるようになる。ニナも恵まれているように見えますが、本来の自分を見てもらえないと葛藤しているので」

芳根「正反対のようで、似たような部分も持っているのがニナと累なんです」

土屋、芳根が作り上げた二人一役のニナ&累は必見!
土屋、芳根が作り上げた二人一役のニナ&累は必見!

取材・文/トライワークス

作品情報へ

関連作品

  • 累-かさね-

    3.8
    770
    キスで顔が入れ替わる不思議な口紅を手にした女性を描く土屋太鳳&芳根京子主演の物語
    Prime Video U-NEXT

関連記事