どこもかしこも世界遺産!『ベスト・キッド』のロケ地は超豪華
80年代を代表する大ヒット青春カラテ映画のリメイクとして話題の「ベスト・キッド」(8月14日公開)。オリジナル版の痛快なサクセスストーリーはほぼそのままに、ジャッキー・チェンの渋い師匠姿や、ウィル・スミスの息子、ジェイデン・スミスの豪快なカンフーなど、新たな見どころが満載の本作だが、舞台となっている中国の壮大なロケーションも見逃せないポイントの1つとなっている。
まず、ジェイデンとジャッキーが劇中でカンフーの修行をする場として最も目をひくのが、万里の長城。雄大な世界遺産(文化遺産)で、坂ダッシュならぬ城壁ダッシュや、カンフーの組手などを繰り広げてしまうのだから迫力満点だ。さらに北京では、天安門や紫禁城で撮影を行っているのだが、紫禁城内部での撮影許可が下りた映画は、ベルナルド・ベルトルッチ監督の大作『ラストエンペラー』(87)以来、実に20年ぶりになる。そんなエピソードからも、本作のスケール感が充分に伝わってくるだろう。
他にも、カンフーの源流を発見する旅のなかで、『グリーン・デスティニー』(00)の舞台ともなった、湖北省にある武当山が登場する。中国武術の発祥地としても知られる幻想的な風景は、まさに中国の歴史の重みを感じさせるものだ。万里の長城や紫禁城と同様、こちらも世界遺産に指定されており、中国だけでなく世界を代表する名所のオンパレードとなっている。
そもそも何で中国なの? という疑問もあるかもしれないが、慣れない異国の地で“負けるもんか”と歯をくいしばり立ち上がる主人公ドレの姿を観ているうちに、この設定変更が物語に深みを与えていることに気づくはず。固い絆で結ばれた師弟の姿に感動しつつ、ちょっとした中国旅行気分を味わってみてはどうだろうか。【トライワークス】
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