女優業に邁進する新木優子が振り返る、あのバイプレーヤーとの“大切な出会い”
幼なじみの3人の男女が恋と夢を追いかける姿を描く、人気少女漫画が原作のラブストーリー『あのコの、トリコ。』(公開中)。本作でヒロインを務めるのが、non-noモデルとしても人気の新木優子。『劇場版 コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(公開中)でのフライトドクター候補生役など、近年は女優としての活躍もめざましい彼女が、本作で演じたヒロインとの共通点や作品に込めた思い、さらに意外なあの人との貴重なエピソードを披露してくれた。
雫という役がこれまでの経験と重なる部分も
新木が演じるのは女優を夢見る女子高生の雫。ランジェリーのCMへの出演をきっかけに舞台への出演を果たすなど、劇中で雫が一歩ずつステップアップしていく姿はどこか彼女の経歴にも似ている。「雫の感情と自分の経験が重なる部分も多かったので、自分なのか雫なのかわからない場面もありました。今回の撮影だからこそできた経験でした」と、これまで演じてきた役とは異なる感情が芽生えたようだ。
幼なじみの頼(吉沢亮)と昴(杉野遥亮)だけでなく、誰もが恋してしまいそうな魅力を放つ雫を演じた新木だが、少女コミックが原作の作品に出演するのは今回が初めて。「キラキラした映像を撮りたいから、テンションを上げてほしい」というのが宮脇亮監督から出されたリクエストだったそう。「私も学生時代には少女漫画をよく読んだので、その時に感じたようなキラキラした世界観を映像で再現できるように頑張りました」と、並々ならぬ決意で演じたという。
女優として活動していく上で大きな出会いとなった大杉漣さんとの出会い
劇中では岸谷五朗演じる映画・舞台・CM監督の近藤との出会いが雫にとって大きな転機となるが、新木にも女優の仕事をしていくうえで大きな出会いがあったという。それが、今年2月に亡くなった大杉漣さんの存在。初主演作となった『風のたより』(16)でヒロインとその祖父という関係を演じ、「短い時間でしたが、役者として学ばさせていただく部分が多かったです。かけていただいた温かいお言葉は、今でも心の支えになっています」と、今となっては貴重なひと時を過ごしたことが現在の活動につながっているとも。
一方、プライベートで刺激を受けているというのがViViの専属モデルとして活躍するemma(エマ)の存在だそう。「同世代で普段から仲が良いんですけど、彼女が活躍しているのを見ると、自分も頑張らなきゃって思うんですよね」と、新木にとってはファッションショーで一緒のステージに立つことも少なくない、刺激し合える大事な友達なのだとか。
次に挑戦したいのは時代もの
読書が趣味で、作家・辻村深月の小説が好きだと話す新木。気になるキャラクターも多々いるそうだが、今後挑戦してみたいというのは意外なジャンル。「時代ものに挑戦してみたいですね。役を通して、所作や女性らしさを学べたらと思います」と、12月に25歳になることもあり、さらなるステップアップを目指しているそうだ。
原作者の白石ユキに本作での演技を絶賛された新木は、秋シーズンのテレビドラマにも出演。「SUITS/スーツ」(フジテレビ・10月8日放送開始)ではパラリーガル(弁護士のアシスタント)役を演じるなど、常に挑戦し続ける彼女のこれからの活躍に注目したい。
取材・文/トライワークス