佐藤健、山田孝之と綾野剛の共通点にニヤリ「アプローチの仕方が一緒!」
狩撫麻礼(作)、いましろたかし(画)によるコミック「ハード・コア-平成地獄ブラザーズ」を実写映画化した『ハード・コア』の初日舞台挨拶が11月23日に新宿バルト9で開催され、山田孝之、佐藤健、荒川良々、山下敦弘監督が登壇。山田が「かっこいい」と佐藤の横顔に見惚れ、「最近、髪が伸びて上げている。『本当に男前だな』っていつも思っちゃう」とニヤニヤ。佐藤は「アプローチの仕方が綾野剛と一緒!」と独特の距離感の取り方について、山田と綾野の共通点を語り、会場の笑いを誘った。
本作は「山田孝之の東京都北区赤羽」や「山田孝之のカンヌ映画祭」など数々の話題作を生みだしてきた俳優・山田孝之&監督・山下敦弘がタッグを組み、不器用だけどまっすぐに生きる男たちを描く物語。山下監督は「原作を読んだのが20年ほど前。山田くんと原作の話をして、5年前から企画を進めて、ようやく今日。山田くん、一緒に作ってくれてありがとう」と盟友に感謝しきり。
山田も「山下監督とだいぶ前から話をして、ちょっとずつちょっとずつ進んで、やっと公開を迎えた。感慨深い」としみじみ。「絶版していた漫画を映画化するというのは、普通では手を出さないこと。映画にすることで、一人でも多くの人に知ってもらって、広めることができたのはよかった」と大ファンの原作を映画化できたことへの喜びを語った。
本作では、山田と佐藤が兄弟役を演じている。山田は「横から見ていて、かっこいいなと思って」と佐藤の横顔を見つめて笑顔。「本当に男前だなっていつも思っちゃう」と続けると、佐藤は「ありがとうございます。アプローチの仕方が綾野剛と一緒!」と苦笑い。劇中の兄弟について「全然似ていないかと思いきや、やっぱり兄弟なんだなと思えるような2人」と分析し、「そんなに似せようと意識はしていなかったけれど、映画を観たら我ながら『似ているなあ』と思った。うれしかった」と山田との兄弟役に大満足の表情を浮かべていた。
また司会から「ハードな生き方とは?」との質問が投げかけられると、佐藤は「孝之くんを見ていると、自分がハードな生き方をしているとは言えない。この人くらいハードに生きている人はいないんじゃないか」と山田への尊敬の念を吐露。「すべてにおいて一生懸命。役に入り込む、その深さの次元が違う。本番中に気を失ったりする。台本に『慟哭する』と書かれていると、本番中に慟哭して救急車が呼ばれたり…。僕はそこまで行けていない」と山田の役者力に脱帽していた。
取材・文/成田 おり枝