『カメラを止めるな!』BD&DVD発売に上田慎一郎監督が歓喜!「止まらない1年でした」
わずか300万円で製作され、都内2館のみで公開スタートインディペンデント映画でありながら、瞬く間に口コミが広がり全国で上映。すでに興行収入30億円を突破する大ヒットを記録し、2018年の映画界を代表する1本となった『カメラを止めるな!』のBlu-ray&DVDがついに12月5日に発売。それを記念したインストアイベントがタワーレコード渋谷店で開催され、上田慎一郎監督や主演の濱津隆之をはじめ、総勢15名が登壇した。
会場にはソフトを購入した熱狂的なファンが多数詰めかけ、その多くが劇場で10回以上鑑賞しているとのこと。中には60回以上鑑賞したという強者も。上田監督は冒頭の挨拶から「地元で映画を観るときにはDVDをレンタルして、それで映画を好きになった。まさか自分の作品のDVDが出る日が来るとは…!」と満面の笑顔で喜びを語る。
これまでのイベント同様、キャスト陣ひとりひとりが自己紹介とあわせて劇中の名台詞を披露するスタイルを今回も貫く。本作で主演を務め、フジテレビ系列の月9ドラマ「SUITS/スーツ」にも出演を果たすなど、一躍売れっ子俳優の仲間入りを果たした濱津は「いつもの以外で」と振られると、渋々本作のタイトルにもなっている名台詞を封印。思わず言葉に詰まってしまったり、肝心なところで噛んでしまったりする姿に、会場は何度も大きな笑いで包まれた。
さらにキャスト陣は本作出演をきっかけに周囲からの反応が変わったことや、偶然街の中で作品の話をしている人を見かけたことなどをうれしそうに語っていく。上田監督は「ラジオの収録に行くときにタクシーに乗ったら、降りるときに運転手さんからサインを求められました」と明かし、あっという間に駆け抜けた一年を「“止まらない”一年でしたね」と総括。
また劇中に登場する「ポンッ!」でお馴染みのしゅはまはるみは「重大発表があります」と前置きをし「12月1日からエイベックスマネジメントに所属することになりました!」と、本作の出演を機に“無名の俳優”からステップアップしたことを発表。「応援してくれたみなさまのおかげでしかない」と感謝を述べるしゅはまに、会場からの大きな拍手はしばらく鳴り止まなかった。
そして上田監督は、発売されたばかりのBlu-rayに収録されている豪華な特典映像の見どころを解説。「特典映像を132分、容量の限界まで入れました。これ以上入れると本編の画質が粗くなると言われたので、そのギリギリまで入れました」。メイキング映像には撮影風景に留まらず、企画スタートの段階でキャスト陣に作品の仕組みを説明している風景や、ワークショップ、配役が決まる前のレッスンの風景など貴重な映像がもりだくさん。
一足先に特典映像を観たという市原洋は「ワークショップでやっていたことが全国で流れるとは思ってもなかったので、もうちょっとマシな服を着ていればよかった」と吐露し、秋山ゆずきは「マネージャーさんから『私的にはNGがあったんですけど、ゆずきさんも観てください』と言われて確認したんですが、撮影時の楽しさでやっていたものだったから全部OKにしたんです。そしたらそのまま収録されていました(笑)」と、メイキング映像の中に収められている“ノリノリで胸を盛っているシーン”が事務所NGだったことを明かすなど、『カメ止め』の裏側に迫るトークの連続に、会場は終始大盛り上がりとなっていた。
取材・文/久保田 和馬