柴咲コウ、芸能活動20周年。初心を忘れない姿勢とチャレンジし続ける勇気に迫る
世界的動物写真家・岩合光昭の初監督作にして、落語家・立川志の輔の映画初主演作『ねことじいちゃん』(2月22日公開)で、ヒロインを務めた柴咲コウ。今年で芸能生活20周年を迎えた柴咲にインタビューし、本作の撮影秘話だけではなく、これまでの女優としての歩みと、さまざまな創作活動のいまについて話を聞いた。
本作は、ねこまき(ミューズワーク)原作の同名人気コミックを実写映画化した作品。小さな島で暮らす大吉(立川志の輔)と飼い猫・タマの平和でつつましい暮らしぶりが描かれる。柴咲は、都会から島へ移住し、カフェを開くヒロイン・美智子役を演じた。
初監督の岩合光昭と、映画初主演の立川志の輔から得たもの
柴咲も、ネコを2匹飼っている。本作は3年ぶりの映画出演となったが「『ねことじいちゃん』というタイトルと、監督が岩合さんだとお聞きして、ふたつ返事でお受けしました。岩合さんの初監督作は2度とないので、そこに関わりたいと思いました」とオファーを快諾したそう。
岩合光昭といえば、NHK-BS プレミアムの番組「岩合光昭の世界ネコ歩き」でも知られるところだが、本作でもネコの無防備で自由な姿が見事に活写されている。
「ネコたちのありのままの姿が撮られていて、本当に感動しました。たとえば、脚本に“ネコが威風堂々”とあり、どうやって撮るんだろう?と不思議に思っていました。でも、本当にネコがちょっと格好つけていると思わせるようなカットがあるんです。それも岩合監督ならではの切り取り方なのかなと思いました」。
主演俳優の立川志の輔については「本当に謙虚で丁寧な方」とリスペクトする。「志の輔さんがいらした時、私はメイクルームにいて、そこでも挨拶をしたのですが、終わったあと、改めてちゃんと顔を見て『おはようございます。今日もよろしくお願いします』とわざわざ来られたんです。私も、礼儀をちゃんとしなきゃいけないなと思い、すごく反省しました。志の輔さんみたいに一流の噺家でも、いえ、そういう方だからこそ、丁寧に挨拶をされるのかと。義務ではなく、心を込めて挨拶されているんだなと思いました」。