『ゴースト』初日、樹木希林はソン・スンホンに「抱いていただきました」と笑顔
『ゴースト ニューヨークの幻』(90)のアジア版『ゴースト もういちど抱きしめたい』の初日挨拶が、11月13日に丸の内ピカデリー1で開催。松嶋菜々子、ソン・スンホン、鈴木砂羽、樹木希林、芦田愛菜、大谷太郎監督が舞台挨拶で登壇。
アジア版がオリジナル版と違うのは、ある事件で生命を落としてゴーストとなるのがヒロインの星野七海(松嶋菜々子)の方だという点。松嶋、スンホンのロマンティックなラブシーンや、樹木希林扮する霊媒師のコミカルな演技にも注目だ。
松嶋は「アジア版『ゴースト』として少し設定も変わっていて、新鮮に見ていただけたのでは?」と嬉しそうに挨拶。劇中でド下手なムーミンの絵を描くシーンがあるが「もしかして、本当に下手?って言われるんですが、あれは決められた絵でしたので(笑)」とコメントして会場は笑いに包まれた。撮影中のエピソードについては「1つ1つのシーンを丁寧に積み重ねていくことで、ふたりの過ごした時間を濃密に表現したいと思いました。食欲もなくなるような緊張感のまま撮影していきました」と語った。
恋人ジュノ役のソン・スンホンは、言葉の壁を乗り越えて本作にトライした。「言葉の問題、国籍も違うなかで演技することはとても心配だったけど、今回不思議な体験ができました。愛を交わすことは、言葉が全てではないと思いました。そういう経験は初めてでした」。
霊媒師役の樹木希林は、初共演した松嶋、スンホンの印象をこう答えた。「松嶋さんは、背が高い、顔がかわいくてきれい。性格がまっすぐで男の子みたい。ソンさんは、言葉がなくても、抱いていただきました(笑)。リハーサルを何度もやってもらって。ごめんなさいね」と嬉しそうにコメント。大谷監督も「樹木さん、ご自分のカメラと三脚をお持ちになって、ソンさんと一緒に記念撮影をされててびっくりしました」も苦笑い。また、少女のゴースト役に扮した芦田愛菜が泣く演技については「一発OKでした」とベタ褒めしていた。
日本を皮切りに、韓国、台湾、タイ、シンガポール、香港とアジア5ヶ国での公開が決定した本作。平井堅が、オリジナル版で人気を博したライチャス・ブラザーズのテーマ曲「Unchained Melody」を挿入歌としてカバーし、新たに書き下ろした主題歌「アイシテル」が、物語を彩っている点も見逃せない。是非とも新たに生まれ変わったアジア版『ゴースト もういちど抱きしめたい』で恋する秋モードに浸ってもらいたい。【Movie Walker/山崎伸子】