高良健吾が暴露!時代劇『多十郎殉愛記』ではふんどしの衣装合わせが1番大変だった?
「島ぜんぶでおーきな祭 第11回沖縄国際映画祭」3日目となった4月20日、菅原文太の「木枯し紋次郎」シリーズなどで知られる中島貞夫監督の最新作『多十郎殉愛記』(公開中)の舞台挨拶が沖縄県那覇市のシネマパレットにて開催。主演の高良健吾をはじめ、中島監督、主題歌を担当した中孝介が登壇し、多十郎のふんどし選びが衣装合わせで1番時間がかかったことを明かすなど、大いに盛り上がった。
本作の舞台は幕末の京都。借金から逃れるように脱藩し、大義も夢も持たない日々を過ごす長州脱藩浪人の清川多十郎(高良健吾)と、彼に想いを寄せる女性、おとよ(多部未華子)を中心に、守るべき者のため再び剣を握ることになった男の過酷な戦いと”殉愛”が描かれる。
本作の主演が決まってから、約1か月半の殺陣の稽古を積んだという高良。一歩間違えれば怪我にもつながる殺陣について、中島監督は「彼は主人公なので斬る役なんですが、斬られ役の方を養成しているところに彼がやってきて、『こちらの稽古にも入れてほしい』と言うんです。つまり、斬られるタイミングも自分で押さえようと。それを聞いたときに『高良ちゃん、殺陣ってものをわかってるなあと思いましたね』」と満足げに語った。
しかし、劇中の殺陣は練習を重ねたものではなく、現場に行って初めて教えられて演技したという高良。「何十手もある殺陣を完璧に覚えることはできないので、教わった殺陣のルールをもとに次の反応を行っていきました。次第に『次の敵はどっちだから来るんだ?』というふうになってくるので、それが本当の“命のやりとり”のような緊張感を生んだのではないかと。でも、こんなに心臓に悪い現場はないですよ」と苦笑い。
本作では、ふんどし丸見えで激しい戦いっぷりを見せた高良。このこだわりポイントについて中島監督が「ふんどしを絶対に見せないという俳優さんもいるんですが、実際に撮影してみるとどうしても見えちゃうんです。見えないように工夫すると大きな動きができなくなる。なので、激しいちゃんばらが展開する本作では、ふんどしの色をどうするかという部分に悩みました(笑)」と話すと、高良も「1番、衣装合わせでも時間がかかりました(笑)」と意外な裏話を明かしてくれた。
本作の主題歌「Missing」を担当した中が「この曲は、おとよの気持ちを歌った曲だと思っていたのですが、改めてこの映画を観たとき、多十郎が遺していったおとよへの想いにも寄り添った曲なんだと感じました」と話すと、その言葉を受け、高良は「多十郎の気持ちをこの曲が浄化してくれていると思う。僕は、多十郎のような武士の秘めた想いの美しさにとても惹かれます」と感慨深げに語り、舞台挨拶は幕を閉じた。
文/編集部