泣き声を聞いたら…死!?逆恨みがひどすぎる“ヨローナの呪い”って知ってる?
『死霊館』シリーズなどで知られるホラー映画の旗手、ジェームズ・ワン製作による『ラ・ヨローナ~泣く女~』が5月10日より公開中だ。中南米で古くから語り継がれてきたとある怪談を題材にしている本作。水辺で女の泣く声が聞こえると…という話を、聞いたことはないだろうか?
1970年代のロサンゼルスを舞台にした本作は、ソーシャルワーカーとして働くアンナが、子どもの危機を察した母親からの助けを無視したことをきっかけに、自分の子どもが不可解な現象に襲われ、命をさらわれそうになってしまうという物語。子どもたちを襲うのが、ヨローナという女性の“呪い”だ。
中南米では、「ちゃんとしないとヨローナが来るよ」と、子どものしつけにも使われるほど有名な怪談である、このヨローナの呪い。夫に浮気されたことで嫉妬に狂い、夫が世界一愛する存在である我が子を溺死させてしまった女性ヨローナが、その後悔から正気を失って川に身を投げ、呪いとなってこの世を彷徨い、我が子を捜し続けるというもの。バスタブやプール、トイレなど水のあるところに泣きながら現れては、子どもをさらっていってしまうという話だ。
自分で殺した子どもの代わりに、人の子をさらう…という、なんとも自分勝手な行動原理だが、吹っ切れてしまった人の執念ほど恐ろしいものはなく、劇中でも一度ねらったら地獄の果てまで追いかけんばかりの勢いで、アンナたち一家を追い詰めていく。さらに怖いのが、自分が子どもを殺した場所に限定して現れるという訳ではなく、水のあるところならどこにでも現れるという節操のなさ。もはや雨が降ったらおしまいじゃないか!とつっこみたくなるほど理不尽な存在なのだ。
“逆恨み”をパワーに暴れまわる“ヨローナ”の不条理な恐怖を、ぜひ劇場で味わってみてほしい!
文/トライワークス