サンダンス映画祭に『アブラクサスの祭』が正式招待決定
12月25日(土)より公開の『アブラクサスの祭』がサンダンス映画祭2011のワールドシネマ・ドラマティック・コンペティション部門に正式招待されたことがわかった。
本作は、現役僧侶で芥川賞受賞作家の玄侑宗久の同名小説を映画化したもの。本作で映画初主演のミュージシャン、スネオヘアーが坊主姿でライブを開くことを夢見る鬱の僧侶を熱演する。大学時代に北野武、黒沢清たちから教えを受けたという新鋭・加藤直樹が監督を務め、悩める僧侶の生き様と彼を支える周囲の人々との関係を丁寧に紡ぎ出す。
サンダンス映画祭とは、1978年より始まった、若手作家の育成・発掘を目的とした映画祭であり、特に海外においてはサンダンスのネームバリューは非常に大きい。クエンティン・タランティーノやジム・ジャームッシュ、ロバート・ロドリゲスなどの映画監督や、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』『SAW』が発掘された映画祭としても有名だ。インディペンデント映画中心でありながら、今やベルリン、カンヌ、ヴェネチアの三大国際映画祭に匹敵する勢いを持ち、バイヤーの数が多いことでも知られている。そして、このコンペティション部門に日本映画が選ばれることは非常に稀であり、近年では『トニー滝谷』(05)、『クローンは故郷をめざす』(09)以来の招待となる。本年度の開催期間は2011年1月20日(木)から30日(日)までとなっており、『アブラクサスの祭』への注目はますます高まるだろう。【Movie Walker】
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