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リアルな惨劇!日当1000ドルの監獄実験が6日間で急遽中止

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リアルな惨劇!日当1000ドルの監獄実験が6日間で急遽中止

1971年にアメリカのスタンフォード大学で実際に行われた監獄実験。それは、普通の人に“看守役”“囚人役”という役割を与え、模擬刑務所で過ごすというシンプルなものだった。ところがこの実験が予想外の惨劇を招く! この事件を題材にした映画『エクスペリメント』(公開中)を手掛けたのは、大ヒット海外ドラマ「プリズン・ブレイク」の製作総指揮で脚本も手掛けたポール・シェアリングだ。

心理学者フィリップ・ジンバルが実際に行った実験の内容は「普通の人が特殊な肩書きや地位を与えられると、本人の人格に関わりなくその役割に合わせて人間性が変わっていく」ことを証明しようとしたもの。この実験を始めたら、極限状態に追い込まれていく被験者が狂気に走り、実験はわずか6日間で中止されたという。そんなリアルな事件を題材にしたからこそ、『エクスペリメント』は恐ろしい心理スリラーに仕上がったわけだ。

この映画の脚本と監督を務めたのがポール・シェアリングなので、同じく監獄を舞台に息詰まる心理戦を描いた「プリズン・ブレイク」との共通点も多い。同ドラマの主人公マイケルも、『エクスペリメント』の主人公トラヴィスも正義感旺盛で、全身にタトゥーをしたイケメンだし、閉塞感を感じる監獄でそれぞれの登場人物の強烈な個性が描かれ、ノンストップで事件が起きていくという展開もサスペンスのツボをついている。

とりわけ『エクスペリメント』では、思わず目を背けたくなるような屈辱を受けるトラヴィス役のエイドリアン・ブロディと、温厚で平凡な男から支配的な看守に変貌していくフォレスト・ウィテカーという、2大オスカー賞俳優の演技合戦が見る者のアドレナリンを噴出させる。

最初から最後まで、予断を許さない衝撃作『エクスペリメント』。是非、あなたも劇場に足を運び、人々が狂気に走った監獄実験の傍観者になってみては?【Movie Walker/山崎伸子】

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