いつになれば幸せに…?キアヌ扮する“孤独な男”がまたもハマりすぎ!
公園のベンチで一人寂しく食事をしている姿が“サッドキアヌ”とネット上でミーム化し、“ぼっち”フィギュアまで作られるなど、どこかもの悲しい男という印象がすっかり定着してしまったキアヌ・リーブス。主演最新作『レプリカズ』(公開中)でも、そんなイメージを活かしまくった役柄を演じている!
『レプリカズ』は、交通事故により家族を失った男が、家族の身体をクローン化し、意識を移し替えた完璧なレプリカとして甦らせてしまったことから、次から次へと様々な困難に襲われる…というもの。キアヌが演じるのは、失った家族を取り戻すためなら、倫理や道徳を超えて、大暴走してしまう神経科学者のウィリアム・フォスターだ。
もはや開き直ってやりたい放題するというキャラクターは、どこかキアヌにぴったり(?)な役どころだが、最もハマっているのは、自分の運転で家族を死なせてしまったことを嘆き、悲しみのどん底に陥る様子。頭を抱えて机に突っ伏したり、中華のテイクアウトを“ぼっち飯”したり、膝を抱えて落ち込んだり…と“サッドキアヌ”をはるかに上回る凄まじいほどのどんより感が漂っているのだ。
キアヌといえば、彼自身も実際に大切な人を何度も亡くすという悲しい過去を背負っていることでも有名であり、大復活を遂げた『ジョン・ウィック』シリーズでも、家族を失った孤独な殺し屋の喪失感を見事に体現していたが、本作でも実人生とリンクするかのような説得力のある姿で役に深みを持たせている。
キアヌ演じる科学者ウィリアムは、暴走の果てに、その悲しみに打ち勝つことはできるのか…?ぜひ劇場で、彼の幸せを願いながら、ことの顛末を見守ってほしい!
文/トライワークス
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