西島秀俊、佐々木蔵之介ら、真剣な男たちの渋い表情にしびれる…<写真11点>
「沈黙の艦隊」「ジパング」などで知られるかわぐちかいじによる同名コミックを映画化した『空母いぶき』が、5月24日(金)より公開となる。実力派キャストたちによる熱い演技合戦が繰り広げられる本作で、目を見張るのが、緊迫した状況で見せる男たちの真剣な顔つきだ。
20XX年、国籍不明の武装集団に、日本領土である波留間群島の一部が占領され、訓練中だった護衛艦「いぶき」が出動するも、突然のミサイル攻撃を受け…という前代未聞のピンチに陥った日本。平和を守るために、命懸けの任務にあたる自衛官、選択を迫られる政府など、究極の状況の中で、それぞれの闘いに挑んでいく人物たちの姿が描かれていく。
なかでも、特に険しい顔をしているのが窮地の最前線に立たされる「いぶき」の面々。西島秀俊扮する艦長の秋津は、一見なにを考えているのかわからないようなポーカーフェイスが特徴的だが、冷静さの中にも鋭い眼光を携え、艦長としての威厳を感じさせる顔つきに。彼を支える副艦長の新波を佐々木蔵之介が演じており、キリッと前を見据えた芯の強さを感じさせながらも、彼特有のマイルドさが合わさり、人間味あるキャラクターを体現する。
藤竜也扮する軍司令の湧井の、事の重大さを一発で説明するような厳めしい顔や、市原隼人演じる迫水の、内なる熱さが伝わってくるような風貌、護衛艦「はつゆき」艦長の瀬戸(玉木宏)の固い意志を感じさせる面持ちに、政府関係者では佐藤浩市演じる内閣総理大臣の垂水の苦渋の決断を迫られ、困惑が入り混じった相形など、十人十色の表情が物語に現実味と深みを与えているのだ。
自衛官という役柄上、基本的には感情を抑えた言葉遣いとなっているため、表情が普通の作品以上に重要な役割を担っている本作。役者たちの想いが詰まったシビれるれるような表情を、スクリーンで刮目せよ!
文/トライワークス