【今週の☆☆☆】シリーズ最新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』、英国発ゾンビミュージカル『アナと世界の終わり』など週末観るならこの3本!
Movie Walkerスタッフが、週末に観てほしい映像作品3本を(独断と偏見で)紹介する連載企画。今回は、本日5月31日から今週末にかけての公開作品から、『ゴジラ』シリーズ最新作に、新感覚のゾンビミュージカル、Netflixの衝撃ホラーなど、バラエティ豊かな3作品をピックアップ!
硬派で歯ごたえ満点のドラマ&迫力の怪獣バトル!『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(公開中)
モンスターバースの第三弾にして、2014年のハリウッド版『ゴジラ』待望の続編。ゴジラ保護論と抹殺論が人類の間で持ち上がる中、地底に眠っていた怪獣たちが復活。この世界規模の危機を止めることができるのか…?前作に登場したセリザワ博士と、彼と考えを異にする女性科学者のキャラ配置により、ゴジラの存在が何を象徴しているのかを、より深く考えさせるつくり。環境問題への言及を含め、ドラマは硬派で歯ごたえ満点だ。もちろん、怪獣バトルも迫力満点で、ゴジラ、モスラ、キングギドラ、ラドンが入り乱れるクライマックスは、スペクタクルの醍醐味をたっぷりと味わえる。セリザワ役の渡辺謙は、前作以上に目立っており、その熱演にグっとくる!(映画ライター・有馬楽)
超ポップな楽曲と英国らしい捻じれたユーモアが融合『アナと世界の終わり』(公開中)
あらゆるバリエーションが出尽くした感のあるゾンビ映画に、英国から新たなアプローチを試みたキュートな作品が登場。ゾンビ映画でありつつも、限りなく青春映画寄りのミュージカル。ディズニーの『ハイスクール・ミュージカル』(06)にも通じる超ポップな楽曲と、イギリスらしいちょっと捻じれたユーモアが融合しており、ホラーなのにほとんど怖くなくて、とぼけた持ち味と甘酸っぱさが最大の魅力。のどかな田舎町にゾンビの大群が押し寄せる中、女子高生のアナたちのサバイバルと恋模様が同時進行するのだが、とりわけ素敵なのがアナ役のエラ・ハントらキャスト陣がハモる時のエモさ。とにもかくにも本作オリジナルの名曲目当てで観ていただきたい!(映画ライター・村山章)
予測不可能な形で進む“完璧な犯罪”の結末は?『パーフェクション』(Netflix配信中)
最近、Netflixオリジナル映画には観る者の先読みを許さないストーリーの“ひねり”を売りにしたスリラー&ミステリーが次々と登場しているが、またも驚愕のネタバレ厳禁映画が現れた。主人公はかつてチェロ奏者として将来を嘱望されながらも、夢を諦めた女性シャーロット。そんな彼女が厳格な元恩師アントン、現在の彼の愛弟子リジーに接近したことから、世にも恐ろしい惨劇の幕が開く。本作における「パーフェクション(完璧)」とはチェロの“完璧な演奏”を意味し、予測不可能な形で進む“完璧な犯罪”のことも指す。男女3人の愛憎と怨念が絡み合う4章構成の物語は、時制の逆回転などのトリッキーな手法も盛り込まれ、まさに二転三転していく。エグい血みどろ描写も炸裂するので、悪趣味レベルの強烈な刺激をも受容できる映画ファン限定の衝撃作だ。(映画ライター・高橋諭治)
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週末に映画を観たいけれど、どの作品を選べばいいかわからない…という人は、ぜひこのレビューを参考にお気に入りの1本を見つけてみて!
構成/トライワークス