松坂桃李のセリフ覚え術に会場どよめき「焼肉を焼きながら…」
権力とメディアの裏側を描くサスペンス・エンタテインメント『新聞記者』(6月28日公開)の完成披露上映会が6月4日に丸の内ピカデリーで開催され、シム・ウンギョン、松坂桃李、高橋和也、北村有起哉、田中哲司、藤井道人監督が登壇。新聞記者役を演じたウンギョンから直撃質問受けた松坂が「焼肉を焼きながら…」と意外なセリフ覚え術を明かした。
本作は1人の新聞記者の姿を通して、報道メディアは権力にどう対峙するのかを問いかける衝撃作。内閣情報調査室に勤め、理想と現実の間で揺れる若き官僚役を、松坂が演じている。『サニー永遠の仲間たち』(11)『怪しい彼女』(14)など韓国の若手トップ女優のウンギョンが、松坂とともにダブル主演を果たした。ウンギョンは「悩んだ時期もありましたが、持っている集中力を全部出して頑張りました。この映画で経験したものは貴重な経験になって、成長できたと思います」と日本語で充実の想いを語っていた。
この日は、新聞記者役を演じたウンギョンが、登壇者陣にあらゆる質問を投げかけることになった。「セリフを覚える時は、どこで覚えますか?」と聞かれた松坂は、「焼肉を焼きながら…とか」と告白し、会場からも驚きの声が上がった。「なにかしながら…ですね。喫茶店入ったりとか、家に帰ってからもなにかをしながら。負荷を与えながら、覚える」と語る。
さらに「最近、泣いたことは?」と追及されるひと幕もあり、松坂は「滅多に泣かないんですよ。肘を椅子に思い切りぶつけた時…。涙出ましたね」と“痛い”思い出を振り返り、「(映画を観ても)泣いたことがなくて。感動はするけど、涙腺が緩むとかウルウルっていうことはあまりない」と話し、再び会場を驚かせていた。
いまの社会問題とリンクする内容となる本作。松坂は「この作品がどういう作品かという言葉がなかなか見つかっていない。それは初めての経験。一言ではまとめられない作品なんだと実感している」とじっくりと語り、「いろいろな先入観を持たずに観て、思ったまま感想を添えてもらえれば幸いかなと思います」と呼びかけていた。
取材・文/成田 おり枝