アイアンマンの代わりは誰…?スパイダーマンの成長を支える“父親”たちを一気にチェック!
全世界興収27億ドルを突破する歴史的大ヒットを記録中の『アベンジャーズ/エンドゲーム』(公開中)につづくMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)最新作にして、「フェイズ3」の終幕を飾る『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』が6月28日(金)に世界最速公開。本日6月16日の“父の日”にあわせ、スパイダーマンことピーター・パーカーと、彼の“父親”的存在となるキャラクターとの関係を振り返ってみたい。
誕生から半世紀以上にわたり愛されつづけている原作コミックスはもちろんのこと、これまで幾度となく映像化されてきた「スパイダーマン」シリーズにおいても、スパイダーマンがヒーローとして成長するきっかけとなったのは、育ての親であるベン叔父さんの存在だ。しかし、現在のトム・ホランド版「スパイダーマン」にはベン叔父さんは登場していない。その代わりに多くの登場人物がピーターを支え、彼がスパイダーマンとして活躍するための後押しとなっているのだ。
その代表格といえるのは、ほかでもないアイアンマンことトニー・スタークだ。ピーターにとって憧れの存在であり、彼がなりたいヒーローへと導いてくれる。時にはピーターに厳しい言葉を投げかけるトニーは、ピーターの持つ可能性を信じながらも彼を戦いから遠ざけたいと思ったり、自身の父との関係を重ね合わせるなどまさに親子さながらの絆を築き上げてきた。もちろんピーターにとってもトニーは、誰よりも認めてもらいたい存在であり、同時に独り立ちするための大きな壁となっていた。
また前作『スパイダーマン:ホームカミング』(17)で敵として登場したバルチャーことエイドリアン・トゥームスも、ピーターがヒーローとして成長するきっかけを作った人物だったことを忘れてはならない。トニーが憧れの“父親”だとすれば、トゥームスは乗り越えるべき“父親”といえるだろう。しかし最新作ではアイアンマンもトゥームスもいない。はたして誰が父親のポジションに立つことになるのか…。
筆頭候補となるのは、スパイダーマンのお目付役として前作から同じ時間を共有してきたスターク・インダストリーズの警備責任者、ハッピー・ホーガン。はじめはピーターに対して冷たい態度を取っていたものの、ピーターがトゥームスを倒したことで態度を改めたハッピー。そして本作ではアイアンマンを失った悲しみにくれるピーターに優しい言葉をかけたり、時には言い合いをしたりと、親子や友達のように気が置けない関係を築くように。
他にも最新作の予告編でお調子者のスパイダーマンに厳しく向きあう姿を見せる冷静沈着なニック・フューリーや、さらに別の次元からやってきたミステリオもまた、アイアンマンとは違う形でピーターをヒーローへと導く“父親”となる可能性を秘めた存在だ。まだ16歳の高校生であり、自身に課せられた責任に迷い葛藤するピーター。はたして誰が彼に大きな影響を与えることになるのか。今後のMCU作品では、ピーターの成長と彼を支える大人たちの関係性から目が離せなくなりそうだ。
文/久保田 和馬