高良健吾「ストーカー役が似合う」の声に「複雑です」と苦笑い!R指定映画への想いも吐露
大石圭の同名小説を高良健吾主演で映画化した『アンダー・ユア・ベッド』の初日舞台挨拶が7月19日にテアトル新宿で開催され、高良健吾、西川可奈子、安部賢一、三河悠冴、三宅亮輔、安里麻里監督が登壇。最愛の女性をベッドの下から見つめ続ける狂気の男を演じた高良が、「いままでにないくらい『健吾のああいう役、久しぶり。楽しみだ、合うもんね』と言われる」と周囲から期待の声が多いと語り、「うれしいんですが、複雑なんですよね。ストーカー役が似合うって、どういうことなのかなって」率直な心境を語り、会場の笑いを誘った。
かつてたった一度だけ自分の名前を呼んでくれた女性に対して、歪んだ思いを強くしていく男の狂気の愛を描く本作。高良は主人公の三井に「理解をして三井を演じた。共感できなかったり、わかるよという部分もあったり」と心を寄せ、歪んだ愛情を傾けてしまう理由について「三井が小さいころから、親にも友達にも認められなかったことの積み重ね。自分という人間を否定されてきたけれど、彼の真ん中にあるのはまっすぐでピュアなもの。だからこそ歪んでいってしまった」と分析していた。
R18+指定の映画となるが、高良は「まだ“自分”というものがなかなかできていない時に、その人の人生に影響を与えてしまう怖さのある映画には、指定は必要だと思う」とコメント。「指定がついて“18歳以上の人しか観られない”ということはある程度、なにかを傷つける可能性があるということ。僕は18歳になった時に『なんでも観られるぞ』と思った。その時にいろいろ観て感じたものなどは、自分のなかにすごく残っている。そういうものが、新しい感情に連れて行ってくれたりもする。自分のなかでは大切なもので、いまでも生きている」とR指定作品への想いを、自身の体験とともに語った。
さらに「本作はそういうものになりうる作品」と力を込め、「視覚、聴覚、嗅覚にくる、刺激的なハイテンションムービー。痛々しいものでもありますが、皆さんのなかにどうやって爪痕が残るのか、とても楽しみです」と満員の会場を見渡していた。
取材・文/成田 おり枝